▽酸化鉱物

2020年7月30日 (木)

玉髄(静岡県河津町やんだ)

Chalcedony SiO2 酸化鉱物

 

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さまざまな沸石、特にモルデン沸石の産地として有名な、河津・やんだの玉髄。

白浜層に相当する、海の中で噴出して固まった溶岩や、それが砕け堆積して固まった角礫岩の上に、セラドン石、玉髄や沸石の結晶が成長しました。

玉髄は化学式を見ればわかるように、ようするに石英です。非常に小さな石英の結晶が集まって塊になったもので、含まれる不純物によってさまざまな色のものがあります。ちなみに、瑪瑙もやはり石英で、層状の模様がついたものをいいます。

やんだの玉髄は、色は白か青のものがほとんどですが、どうしてこんなきれいな色になるんでしょうか。セラドン石が関わっているのではないかという説もあるようですが、まだよくわかっていないようです。セラドン石は、火山噴出物(火山灰など)が海中で堆積し凝灰岩となり、熱水によって石英に富んだ部分が変質して生成するとのこと。とするとやはりセラドン石がらみなんでしょうか。ここのセラドン石は緑に近いですが、場所によっては青に近いものもあるので、生成した時の条件で色が変化するのかもしれません。

1枚目は露頭での接写です。こんな感じで、露岩に空いた隙間・晶洞の中で、玉髄や沸石の結晶が成長しています。

2枚目の写真は、小さな輝沸石の結晶の上に、うす青い球の玉髄がくっついています。輝沸石が青緑なのは、その下のセラドン石の色。

3枚目はその球がいくつもつらなって柱になった様子です。写真の右側は、その玉髄の表面に透明な沸石がコーティングしているようで、きらきらしています。グラデーションがきれいですね。下の母岩の青緑が、セラドン石。

 

このあたりの海沿いは、いろいろな鉱物が見られるのですが、ちょっとずれるとその種類がどんどん変化していくのが面白いですね。

やんだの浜から、海に向かって左手の岩場は沸石はほとんど見られず、玉髄が目立ちます。右手の海食棚は沸石と玉髄(ここがモルデン沸石の産地)。さらにそのすぐ南は菖蒲沢浜で、水晶やめのう、自然金などがあります。縄地鉱山を経て下田に近づくと、マンガン系の鉱物が見られるようになってくる。

伊豆はほんとに面白いです。

 

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やんだの風景

 

2020年5月31日 (日)

黒曜石(静岡県伊豆市皮子平)

Obsidian SiO2(H2O) 酸化鉱物

 

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鉱物ではなく石ころです。

伊豆の天城にある皮子平は、約3200年前に大爆発した東伊豆火山群のひとつで、このへんでは珍しい流紋岩質火山。伊豆で最も激しかった噴火で、西の広い範囲にわたって火山灰が飛び(琵琶湖でも見つかっている)、考古学の縄文後期の年代指標としても使われています。天城山稜の戸塚峠すぐ北にある火口跡から現在の筏場南端まで、約4kmにわたって溶岩流が流れ、さらに火砕流が駆け下りました。地形図を見ても、現地で見ても、溶岩の流れた痕、その両端と先端が切り立っているさまがはっきりとわかります。

火口周辺の広い範囲にわたって黒曜石が散らばっているので、噴火で火山ドームが形成され黒曜石ができたあと、さらに爆発的噴火で周囲に吹き飛ばされたのではないかと思います。北の溶岩流上の林道や天城主稜線上だけでなく、西の大見川を挟んだ対岸の尾根上にも結構大きなかけらがごろごろしています。

傾斜の緩い溶岩流上は今ではその多くが植林地ですが(天城のすべての植林杉の祖先である「精英樹」がある)、上のほうはブナ(伊豆最大といわれるブナがある)、ヒメシャラの森となっていて、稜線から外れていることもあって、人気の少ない別天地です。

北の筏場から、筏場林道、軽石林道(わかりやすい林道名!)などで溶岩流上を歩くか、天城主稜線の戸塚峠から下って行くことになりますが、いずれにせよ、アプローチは結構長くて大変かも。ちなみに火口地点は柵で人工的に囲まれてしまっていて、入れません。

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左:皮子平。右:筏場蛇喰川、皮子平から流れた火山泥流(ラハール)堆積物の崖。

 

ここの黒曜石は、同じ伊豆の柏峠や神津島のもののように真っ黒できれいではなく、白い粒(斜長石の斑晶)が多く入っているのが特徴。割って石器にはしずらい感じで、実際ほとんど使われた形跡はないようです。

顕微鏡で見ると、ガラス質の部分は透き通っていて、中に多くの結晶や気泡のようなもの、石英のかけらのような屈折率が違う面?や虹色の反射が見えて、とてもにぎやかです。深い水の中をのぞき込んでいるようで、とてもきれいですね。構成物としては、斜長石、斜方輝石、角閃石、磁鉄鉱、単斜輝石など。

以下はマクロ写真集。残念ながら、どれがどれかは分かりませんw すべて、ガラスの中に浮いているものです。

 

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2020年5月27日 (水)

水晶(黄銅鉱含有)(静岡県南伊豆町青野川流域)

石英 Quartz SiO2 酸化鉱物

黄銅鉱 Chalcopyrite CuFeS2 硫化鉱物

 

Quartz_aono_02

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針鉄鉱(静岡県南伊豆町青野川流域)と同じ地域で拾った石です。

小さな水晶・針水晶と黄銅鉱が散りばめられており、特に内部に黄銅鉱が内包された水晶が多く見られました。

ここの水晶の透明度は高いので、中身がとてもよく見えます。

ここの鉱床は、湯ヶ島層に属する安山岩質岩石の隙間を充填した浅水性含銅金銀石英脈ですが、黄銅鉱がまず晶出してから、石英がそれらを取り込みつつ成長していった、ということになるのでしょうか。

下の写真には、赤い鉱物の内包物が見えます。なんだろう、赤鉄鉱とかかな?

 

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見ていてふと思ったのですが、水晶が内包することになる鉱物を取り込みながら成長するのって、どうなっているのだろう。

普通に考えたら、水晶の表層の部分部分が、周囲の熱水に溶け込んだSiO4を結合させていって、成長していくわけですよね? ある部分に邪魔もの(内包物となる鉱物)があったら、そこの成長は止まって、周りから取り囲むように成長していくのだと思うけど、そうすると成長の度合いが場所によってズレてしまうわけだから、最終的にきれいな水晶の形にならないような気がします。。。

表面が同じ速度で成長していくから、きれいな形の結晶になると思っていたんですが、そうじゃないんだろうか。

でも例えば骸晶というのは、部分部分で成長の度合いが違うから、あんな変な形に成長していくらしいので、成長に邪魔な別の鉱物があったら、やっぱり同じように成長の度合いが違ってしまい、きれいな形にはならないような気がするのだけど、どうなんでしょう。

あるいは、成長する前の「種」の段階で、あらかじめきれいな(あるいは崩れた)形の結晶の「設計図」みたいなものが、すでに形成されていて、たとえ邪魔ものがあったとしても、その「設計図」に沿ってできる限り成長するようになっているとか?(鉱物の「意思」と言い換えれば、SFになるかも。シオドア・スタージョンの『夢みる宝石』はどんな話だったっけなあ)

そういう実験はされたことはないんでしょうか。

人工水晶(水晶に限る必要はないか)を作る際に、わざと邪魔ものを置いておくとどうなるのか(大きさ、邪魔もの鉱物の種類などを変えて)。

割と手軽に成長させられるいろいろな人工結晶があるし、そういう実験があったら、見てみたいなあ。学校の地学部とかで、やってみたら面白いんじゃない?(自分でやれとw)

 

2020年5月22日 (金)

錫石(茨城県城里町錫高野)

Cassiterite SnO2 酸化鉱物

 

Cassiterite_suzukoya_01

 

錫高野で拾った錫石です。いかにも正方晶系という形がもえますね。

高取鉱山は鉄マンガン重石(タングステン鉱石)、錫石などをメインに採掘していた鉱山です。今でも、ズリで鉄マンガン重石と錫石はよく目にすることができます。どちらも地味な鉱物ですが、この質感には水晶などとはまた違う重厚な魅力があります。

ここは車でアクセスしやすいので、鉱物目当ての人も割と見かけます。ズリもあちこちにあって広いし、危ないところもそんなにない感じなので、気軽に探しに来れるんでしょうね。小さなスコップだけを持って軽装で歩いている人もいるし、ちょっと水晶でも探しに行くか、みたいな?

こういう場所が近くにあったら、ひょいひょい通っちゃうでしょうね。

 

 

そういえば、スズといえば、スズヤベーカリーですね(いや違う)。

石に関しては特に他の人に向けて発信する気など毛頭なかった自分が、このブログを作ろうと思ったきっかけは、アニメにもなったマンガ『恋する小惑星(アステロイド)』(Quro作)です。わかる人はすぐわかったと思いますが、当然ブログのタイトルもそこからきてますw

高校の地学部が舞台のマンガで、小惑星発見という夢をかなえようとする主人公二人と、地学部(天文部と地質研究会が合併して地学部になった)の地学系女子たちをめぐる話で、あちこちに地学的ネタがもりこまれています。

『まんがタイムきららキャラット』(芳文社)という雑誌で今も連載されてます。例えば以前同誌で掲載されていた『けいおん!』は軽音楽部が舞台ですが、別に音楽がテーマになってるわけでなく、単なる舞台設定にすぎないけれど、『恋する小惑星(アステロイド)』はそうではなく、まさに地学そのものが一番重要なテーマになっていて、そこが一番の魅力。天文、地質、地理、さらに気象など、別々の興味を持った子たちが、一見全然違う分野のように見えるものが、けっして無関係ではないことに気づいていくところも、すごく共感できます(自分もそうやって、興味を広げてきました)。

国土地理院に行って、目をきらきらさせる女子高生なんてはたして実在するのか。まさに非実在青少年 (笑)(でも自分は、街のくねくねの小径を見て川をふさいだ跡だとうれしそうに説明してくれる女性を知っているのだ。だから、多分実在すると思う。してほしいw)

内輪ネタで、掲載誌の「まんがタイムきららキャラット 」を「マイカ・タイム雲母(きらら)カラット」とパロるというギャグを見て、やるな! と思いましたね(雲母は英語でmica、日本の古語で岐良々〈きらら〉)。

作者(それと非常に出来のよかったアニメの制作も)の、地学に対する思いが、伝わってきます。本当に好きなんでしょうね。だから、桜先輩の地質標本館で標本に見入る姿や、部の会報をみんなで作っていく様子など見ていて、やっぱり自分も何かしたいなあと思えてきたのです。もうひとえに『恋する小惑星(アステロイド)』のおかげです。

一応、ここを作るきっかけを書いておいてもいいかなと思ったので、載せておきますね。

(ちなみに、地質班の副部長は桜井美景(みかげ)という名前で、多分櫻井欽一と御影石からきてるのかも?)

(あ、スズヤベーカリーっていうのは、主人公の友だちの実家のことねw)

 

2020年5月20日 (水)

チタン鉄鉱(山梨県甲州市柳沢峠)―B2

Ilmenite Fe2+Ti4+O3 酸化鉱物

 

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前回・閃亜鉛鉱?(山梨県甲州市柳沢峠)からの続きです。

六角形を基本とした形状で、磁鉄鉱ほどではないとしても、結構強い磁性を持っています。

ということはやっぱりどこか上流にペグマタイトが露出しているところがあるってことですね。

このあたりの地質を大きく見ると、甲府花崗岩体の徳和バソリスに属します(広範囲に地下深部でできた花崗岩などが地表に露出しているものをバソリスという)。徳和バソリスは、御坂峠周辺(藤野木・愛川構造線)を南限として、そこから北上し、雁ヶ腹摺山・黒岳、大菩薩峠、柳沢峠、雁坂峠、甲武信岳、大弛峠、さらに南下して琴川ダムあたりまで含む、広い範囲です。御坂峠から大弛峠まで延々と稜線を繋いだイメージですね。

徳和というと、乾徳山や黒金山の登山口として知られていますが、乾徳山や黒金山自体は徳和バソリスではありません。

ところで黒金山という山名も、鉱物好きにとっては、ちょっと気になります。場所的には鉱山等あってもまったく不思議のないところですが、そういう話を聞きません(黒金山から稜線ぞいに国師岳方面に向かうと、デュモルチ石で知られる京の沢があります。一度行ってみたいんですが、距離もあってビバーク必須か。。。)。

『和名類聚抄』の宝貨部に、「銕[𨮘鉄附]説文云銕[他結反和名久路加禰此間一訓禰利]黒金也唐韻云𨮘[音賓]𨮘銕為刀甚利」とあるので、 黒金とは銕=鉄のことです。鉄鉱石として使われた、赤鉄鉱、磁鉄鉱、針鉄鉱、鱗鉄鉱、菱鉄鉱などの鉱山があったのかもしれません。

徳和バソリスの花崗岩は磁鉄鉱が多いそうですが、大菩薩の周辺は泥質岩に接しているためチタン鉄鉱が多いとのこと(TreckGEO大菩薩峠)、柳沢峠も同じということかな。

ネットで調べていて、柳沢峠の古い水晶坑のことが出ている文献がありました。「…柳沢峠付近のペグマタイト中(古い水晶坑)でソウ長石の 内部に点在する緑レン石に黒色のカツレン石がはめこまれて産する…」(木村幹「東洋産含希元素鉱物の化学的研究(第56報)山梨県大菩薩峠産カツレン(褐簾)石」『日本化学雑誌』第81巻第8号、1960年)。これだけです。こちらにはチタン鉄鉱についての記述はありません。

『日本希元素鉱物』は実際に実物を見たわけでないので、引用しづらかったのですが、Amazonで見てみたら中古も何点かあるのだけれど、すべて10万円前後でした。うん、買えませんねw

 

2020年5月13日 (水)

ランシー鉱(静岡県下田市高根山鉱山)

Rancieite (Ca,Mn2+)0.2(Mn4+,Mn3+)O2・0.6H2O 酸化鉱物

 

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下田市の高根山は、以前紹介したラムスデル鉱の拾える寝姿山のすぐ北。下田市街北のはずれから高根山の沢に少し入ったところに、高根山鉱山跡があります。湯ヶ島層群に相当し、もともとは金や銀をとっていたらしいです。

ここで採集できるランシー鉱は、新鮮なうちは赤銀の金属光沢を持っていますが、マンガン系の鉱物によくあるように、そのまま置いておくと酸化して段々輝きを失い、黒くなります(寝姿山のラムスデル鉱もそうでしたね)。

とてももろいというか柔らかく、石英の間に見つけたこのランシー鉱も、針で軽くつついてみたら、ぐにゃっとつぶれてしまいましたw

心なしか赤みが残っている感じです。つぶれて新鮮な中身が出てしまったのかw もともと塊状だったからいいけど。

 

高根山で一番多いのは石英です。小さな穴を中心として放射状に成長したようなもの(みかんを横に切ったような感じ)や、あちこち虫食いのように穴が空いたような、ひだ状になったようなものが多く見られます(こういうのは抜け殻石英というのかな?)。

大きいものはないけれど、透明度の高い水晶群もよく見つかります。これがとてもきれいなんですよね。小さいほうが透明度が高く見えるのは当たり前ではあるんですが、何だかきらめき方が他の水晶とは違うようにも思えます(小川山の水晶も、同じように感じる)。

このランシー鉱のすぐそばにも小さな晶洞があって、顕微鏡で見ると思わず息をのむような美しさです。

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鉱物好きの人にはもしかしたらそういう人が多いのかもしれませんが、自分は人工的にカットされた宝石には、まったく興味を持てません。それ、別にガラスでいいじゃん、とか思ってしまいます(カット前であれば好きw)。

無骨な岩についた小さな水晶は、別に無理やりカットしなくてもそのままで最高にきれいだし、人為的なダイヤモンドとかよりずっと美しいと感じます。この方が安上がりでいいですねw

また、晶洞をのぞき込むと、きれいな結晶の一部だけが垣間見える、という状況がいいのかもしれません。ハンマーで叩けば結晶が壊れてしまうかもしれないから、のぞき込むように見るしかない、というのが。

手が届いた瞬間に興味を失ってしまうってこともありますしねw

 

2020年5月 5日 (火)

ラムスデル鉱(静岡県下田市寝姿山)

Ramsdellite MnO2 酸化鉱物

 

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下田・寝姿山のラムスデル鉱の針状結晶です。

下田市街から見える、寝姿山ふもとの怪しげな朽ちかけたお城(別に戦国時代からあるわけではないw)の脇を登っていって、山の中のヤブに入っていくと、黒い脈が走った暗紫色の流紋岩がごろごろ転がっていていて、それを割ると銀色に輝くきれいな脈があらわれます。それがラムスデル鉱。外の黒い脈もラムスデル鉱なのですが、外気にさらされていると黒くなってしまうわけですね。

大抵は流紋岩の隙間に脈となっていたり、固まりだったりしますが、たまに上の写真のような針状結晶もあって、個人的にはかなり好きな鉱物です。

 

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こちらは、写真の下部に四角柱状の自形結晶が埋もれてますね。

上部の腎臓状になったのもラムスデル鉱でしょうか。下の結晶とまったく同色で、形状のみの変化に見えます。

ここでとれるのはラムスデル鉱と、それが風雨にさらされて黒くなった軟マンガン鉱とエヌスタ石、それに細かい水晶しかないようです。最初の写真の細かい針状結晶が集合したものかと思いますが。。。デジタル鉱物図鑑の軟マンガン鉱の項目には、腎臓状の写真も掲載されていますね。

 

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こんなふうに、放射状のものもありました。球状に集合したものの断面という感じでしょうか。

いろいろな産状があって、楽しいですね。

 

下田は、市街北東のはずれには高根山鉱山跡もあり、こちらもなかなか面白いです。どちらも近辺には駐車場等ありませんので、駅の近くの駐車場に車を置いて、歩いて巡ることになります。特に高根山鉱山は住宅地すぐそばなので、無断駐車等はしないようにする必要があります。そんなに離れていないのに、産出する鉱物は全然違うのが面白いです。

河津鉱山も高根山からそんなに離れていないところにありますが、こちらは残念ながら立ち入りはできません。自分も行ったことはありません。こういったことにならないよう、あとの世代の人たちのことも考えて、乱獲や近隣の人たちへの迷惑行為にならないよう、気を付けて行動しないといけませんね。

 

ちなみに、車だったら下田からすぐ行ける爪木崎も、おすすめスポット。灯台付近ではすばらしい柱状節理が見られますし、東側の海岸では、岩場に石英脈が走っていて、小さな水晶がいっぱいついているのを見ることができます(公園内なので、ここは見るだけですよ!)。

 

2020年5月 1日 (金)

針鉄鉱(静岡県南伊豆町青野川流域)

Goethite FeO(OH) 酸化鉱物

 

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南伊豆の古い鉱山跡付近で拾った針鉄鉱(あるいは鱗鉄鉱)です。

ネットで似たものを探すと、スペイン、アンダルシアのリオ・チント鉱山で産出する、「虹の石」と通称される、虹色の針鉄鉱が見つかります。針鉄鉱あるいは鱗鉄鉱の表面が酸化皮膜で覆われ、光の回折・干渉によって虹色に見えるそうです。

これも、それと同じものだと思います。

ただし、ルーペで何とか、顕微鏡がないとはっきりとは見えない小ささですが。。。でも間違いなく虹みたいになってますよね。

この鉱山はもともと金を掘っていたそうですが、その後銅主体に変わりました。もちろん現在では廃坑です。2か所、坑口がありましたが、ズリらしき跡は見つからず。この石は、坑道そばでなく、古い鉱脈の地図を地形図に当てはめて、林道を登って見つけたものです。

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古い伊豆の地学論文集に載っていた桜井欽一氏の論文(というか単なる産地リスト)によると、同地では紫水晶、硫テルル蒼鉛鉱、ヘッス鉱、アルタイ鉱などが産出するらしいですが、それらしきものは見つからず。一度行っただけでは、なかなかポイントは探し出せません。ただ、紫水晶の欠片は見つけたので、他にもいろいろ探せばあるかもと思っています。

まだ鉱脈の広がる地域のほんの一部を訪れただけですので、かなり楽しみな場所です。

 

2020年4月26日 (日)

水晶(埼玉県秩父市赤岩峠)

(石英) Quartz SiO2 酸化鉱物

 

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埼玉中津川の秩父鉱山エリア、赤岩峠付近の沢で拾った石についていました。

これは水晶? 骸晶の一種でしょうか。うまい具合にかっこいい姿になってますね。見た目、水晶とトパズのあいのこみたいな雰囲気を醸し出してます。

多分、水晶の成長段階で、激しい環境の変化が何度か繰り返され、その成長のあとが段々になり(成長丘)、さらに六角形の一辺が欠けて五角形でうまくバランスがとれた角度に偶然なってしまった、とかいう感じではないかと。。。

とても小さいんですが、顕微鏡をのぞいていると、なかなか異質さが際立ってみえます。

 

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同じ石に、他にもいくつかこんな水晶がついていました。

柘榴石だと、こんな成長丘のついたものは割と見かけますが、それに似た感じです。

 

ニッチツ鉱山社宅の廃墟から赤岩峠への道は、途中スカルン地域も通るし、大理石が転がるなかなか楽しい登山道です。さすが秩父鉱山エリア。他にも面白い石が転がってたりします。

赤岩の頂上からは秩父鉱山の谷を見下ろせ、岩稜を少し先までいけば、両神山の大展望もあります。

多分石目当ての人で、赤岩まで足を延ばす人はあまりいないと思いますが、両神山、赤岩、さらに大ナゲシなど、面白そうな山がたくさんあるので、また石拾いもからめて、行きたいところです。知られていない産地とか、ないとも限りませんしね。

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ニッチツ鉱山社宅跡から赤岩を見上げる

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赤岩付近から両神山