▽酸化鉱物

2020年10月12日 (月)

テルル石?(静岡県下田市稲生沢川流域)

Tellurite? TeO2 酸化鉱物

 

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伊豆下田、河津鉱山のズリ跡からと思われる石です。

石英の小さな晶洞中にあった無色透明の板状の結晶。周囲の小さな水晶はオレンジ色に染まっています。普通に錆びがついているのか、それともテルルの色なのか、わかりません。その中で、この結晶だけは無色透明を保っていて、とても目立ちます。なんだろう?

自分としては、とりあえずこれはテルル石ではないかとしておきたい(まあ願望ですねw)。

ネット上で見られるテルル石の写真は、濃度の違いこそあれ、すべて黄色~オレンジ色をしているけれども、いろいろな本の説明では無色・白色~黄~橙となっています。

河津鉱山の産出鉱物の一覧(TrekGEO)の中で、こういう結晶になりうるものは他にあるのかどうか。正直、初めて見る名前がいくつも出ているのですが、この中だと、重晶石か、石膏か、輝沸石とか? あるいは2枚目の写真だったら、双晶で板状になっちゃった水晶とか? どれもイヤだなあw せっかく何とか探して手にした河津鉱山の石なんだから、テルル石の結晶にしておいてよ…

…という気分なのですw

もし本当の正体が判明すればそれにこしたことはないですが、不明である今はとりあえず、「テルル石?」という地位に置いておこうかと思います。

このブログではもともと「なんだかよくわからないもの」もどんどん載せていこうと思っていたので、まあお許しください。

 

大体鉱物というものは図鑑等を見ても、そっくりそのままのものが出てくることのほうが少ないですね。生物とはそこが違うところです。

ちょっと違う成分が入れば色もどんどん変わりますし、理想的な結晶の形をしているほうが珍しい。というか、差がはっきりしていないのが普通といっていいみたいです。

たとえば、キノコなんかに、ちょっと似ている気がします。キノコも、同じ名前のつくものであっても、地域によってちょっと違っていたりするような気がします。似た別種のキノコであっても、実ははっきりと分かれているのではなく、鉱物と同様にグラデーションのようにその間が連続しているのではないかと思うことがあります。

めんどくさいことに、名前も地域差があって、これがえらく紛らわしいことになっていたり。イッポンシメジというと、普通は毒キノコですが、地域(山梨や栃木など〈の一部地域?〉)によっては食べられるウラベニホテイシメジのことをイッポンシメジといったり(実際この2つはとても似ている)。それらとやっぱり似ている毒キノコ・クサウラベニタケのことを、ツキヨタケといったり(まったく別の毒キノコ)。ツキヨタケは日本で一番被害の多い毒キノコです(見た目、すごくおいしそうで大きいのです)。

でも鉱物は同定を誤っても、キノコみたいに苦しんだり死んだりしないので、まあ気楽ですねw

 

2020年9月16日 (水)

水晶(日本式双晶など)(長野県茅野市金鶏金山)2

石英 Quartz SiO2 酸化鉱物

 

長野の金鶏金山で見つけた水晶です。日本式双晶を中心にまとめました。その2。

 

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V字型の双晶2つ。1枚目の写真の水晶は、採集した中でも一番大きいもので、肉眼でも見えるサイズです。

双晶ができる原因は一体なんなのでしょう。不純物で双晶ができやすいといいます。双晶が多い地方に共通するものが多分あるのでしょうが、まだ解明されきっていないのかもしれません。その原因についてかっちり説明してくれるものが、なかなか見当たらないので。

普通はいくら水晶がたくさんあっても双晶なんて見られないのに、あるところにはたくさんあるのが面白いです。その原因が化学物質なのか、環境なのかわかりませんが、何か決定的な原因があるはず。金鶏金山であればビスマスとかクロムとか、そういった特徴的な要素が何か影響していたりするのか。。。

 

ところで、ネットで検索していて、面白いところを見つけました。水晶デバイスの開発の歴史をまとめたサイトです(「微の歴史 QMEMSストーリー」)。とりわけ、第4回、戦後の工業における水晶をめぐる状況や、人工水晶の開発の経緯など、なかなか興味深いものがありますね。ちなみに双晶は水晶デバイスには使用できないそうです。

このサイトはセイコーエプソンのHP内にあります(クオーツ式腕時計を世界で最初に開発したのが、諏訪精工舎=セイコー)。そういえば、金鶏金山に行く途中だったか、エプソンの工場の前を通ったような。。。まあ諏訪がまさに本場ですもんね。

 

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両錘の水晶です。2つの水晶の先端に挟まれています。2つの水晶の間に「種」が挟まり、その種から両側に成長していったということでしょうか。こうやってできるんですねぇ。というか、この水晶自体も貫入双晶になってる?

 

2020年9月12日 (土)

水晶(日本式双晶など)(長野県茅野市金鶏金山)1

石英 Quartz SiO2 酸化鉱物

 

長野の金鶏金山で見つけた水晶です。日本式双晶を中心にまとめました。その1。

大きなものはないのですが、時々平板水晶ばかりついている石があり、そういう石の晶洞を探すと、多くの双晶を見つけることができます。見つけた双晶はすべて平板で、六角柱状のものは見つけていません。V字型が多いです。

顕微鏡があるならば、ここが一番簡単に双晶を見られる産地かもしれません。現地では気づかなかったけれど、家で顕微鏡で見て双晶がついてた! という石がいくつもありました。

 

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水晶の日本式双晶といえば、なんといってもこのハート型ですね。かわいい。

自分が見つけた初めての双晶水晶です。何とか肉眼でも確認できるサイズ。

 

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X字型の貫入日本式双晶。左の大きなのもy字をした双晶ですね。

こんな感じで、小さな晶洞の中にたくさんの双晶がちりばめられていて、顕微鏡で探すのが実に楽しいです。透明度が高いので、群晶になっていると双晶に気づきにくいのです。

 

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これは軍配型といっていいのかな。左右の先っちょに、白雲母がめりこむようにくっついています(金鶏金山では、クロムを含んだ緑の白雲母が多い)。全体的に鉄さびがついて赤茶けています。さびはシュウ酸等でとることもでき、水晶などは透明できれいになるのですが、味気なくなってしまうと感じることも多いです。特にここの石は白雲母の緑と茶色がきれいなグラデーションになっていることも多いので。

 

2020年9月 8日 (火)

赤鉄鉱?(埼玉県秩父市秩父鉱山)

Hematite Fe2O3 酸化鉱物

 

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秩父鉱山・橋掛沢(奥のスカルン露頭のあたり)で採集した石です。

うす青い水晶がとてもきれいな石です。

そのそばにある薄いのは最初は特に気にせず、ルーペで見ていた時は雲母だろうと思っていたのですが、顕微鏡で見てみたら、なんだか違うようなのに気づきました。

赤銅色のすごく薄い板2枚で、銀色の中身を挟み込んだような構造になっていますが、これは一体なんでしょう?

中身と外側は全然別のもののように見えるので、2つの鉱物の組み合わせということになります。薄焼きの煎餅でクリームをはさんだ、神戸のゴーフルっていうお菓子がありますが、そんな感じ。あるいは、オランダのストロープワーフルとか。複数の鉱物で形成された、一定の形状の構造、こういうのを指す言葉が、多分あるに違いないと思うのですが(きっとありますよねぇ?)、調べきれませんでした。それとも、名前がつくような決まった現象というわけではない?

または、全然違うものに見えるけれど、実は同じもので、外側が酸化したりして変化しているだけ?

3枚目の写真は、中身の銀色の部分が露出した状態だと思います。

ネット等で探してみても似たようなものは見つかりませんでしたが、外側の部分のみでいえば、若干酸化して赤味のついた赤鉄鉱の板状結晶のように見えます。雲母状の集合のことを雲母鉄鉱、板状結晶を鏡鉄鉱といったりします。時に雲母状結晶が花びらのように重なって、アイアンローズといわれたりもしますね。秩父鉱山の産出リストにも赤鉄鉱は出ているし、まあ間違いないのではないか。。。?(自信があるわけではない)

中身の銀色の部分も、やはり単体で見れば、赤鉄鉱のようにも見えてきます。

ということで、とりあえず?付きの赤鉄鉱ということでタイトルをつけることにしました。

 

2020年8月23日 (日)

デューク石(長野県茅野市金鶏金山)

Dukeite Bi3+24Cr6+8O57(OH)6・3H2O 酸化鉱物

 

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金鶏金山の、クロムとビスマスを含むデューク石。

鮮やかなレモンイエローの球顆状の結晶が割れた状態です。2枚目の写真は、割れた断面を拡大。周囲の黄色い部分も、同じデューク石かどうかはよくわかりませんが、石の割れ目から、別の球顆状結晶もちら見えしています(もちろん怖くて割ったりできませんがw)。

小割した金鶏金山の石を顕微鏡で確認していて見つけた時、そのあまりの鮮やかさに思わず声が出てしまいました。稀産鉱物すぎて、アウト・オブ・眼中、探してもいなかったのですが、異様なくらいに存在感があります。

デジタル鉱物図鑑で、クロムとビスマス(蒼鉛)を含む鉱物を検索すると、このデューク石とクロム蒼鉛石の2種しか出てきません(どちらも写真なし)。クロムとビスマスの両者が併存する環境が、めったにないために、稀産鉱物となっているわけです。金鶏鉱山の石は、もともとクロムを含んでいたところに、後からビスマスを含む熱水がきて反応したらしいですが、いずれにせよ、非常に珍しい環境により生成された珍しい鉱物ということですね。クロム蒼鉛石にいたっては、ネットで検索してもカラー画像すらありません。

アメリカ・ノースカロライナのデューク大学で保管されていた、ブラジル・ミナス・ジェライス・Posse鉱山産のプッチャー石の標本から発見されたそうです(2000年報告)。命名は、アメリカのメアリー・デューク・ビドル財団あるいはデューク大学にちなんだもの。デューク大学の名前の元になったデューク一族(大学への経済的支援をした)の関係者だと思いますが、詳細は知りません(アメリカは、こういう政治家とか資産家とかにちなんだ命名が多いのか? 文化の違いというありがちな言葉だけで済ませてしまっていいのかどうか、最近は疑問に感じている)。

(「メアリー・デューク・ビドル財団」で検索したら、なんか怪しげな本にあたってしまったので、やる気をそがれてあやふやな笑みを浮かべつつ、そこで調べるのをやめることにしましたw まあね、別に詳しく調べる必要もないしねw)

世界でこの石が報告されているのは、発見された標本の産地・ブラジルのPosse鉱山、フランスのLe Val-d'Ajol、そして日本の金鶏金山の3か所だけです。Posse鉱山というところで今でも見つかるのかどうかは分からず。フランスは、詳細はまったくわからず。論文が複数ありはっきりしているのは日本の金鶏金山だけで、今現在でも発見できる可能性があるのは、ほとんど日本のみという感じなんでしょうか。

 

金鶏金山では、自分はビスマス系らしき部分はほとんど見つけられなかったのですが、多分ちょっとした場所の違いなのでしょうね。露頭の位置がちょっと違えば、転石の位置もかなり変わってきますし。

金鶏金山はもう一度行って、じっくり探してみたい場所のひとつです(向谷鉱山もまだ行ってない)。

 

2020年7月30日 (木)

玉髄(静岡県河津町やんだ)

Chalcedony SiO2 酸化鉱物

 

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さまざまな沸石、特にモルデン沸石の産地として有名な、河津・やんだの玉髄。

白浜層に相当する、海の中で噴出して固まった溶岩や、それが砕け堆積して固まった角礫岩の上に、セラドン石、玉髄や沸石の結晶が成長しました。

玉髄は化学式を見ればわかるように、ようするに石英です。非常に小さな石英の結晶が集まって塊になったもので、含まれる不純物によってさまざまな色のものがあります。ちなみに、瑪瑙もやはり石英で、層状の模様がついたものをいいます。

やんだの玉髄は、色は白か青のものがほとんどですが、どうしてこんなきれいな色になるんでしょうか。セラドン石が関わっているのではないかという説もあるようですが、まだよくわかっていないようです。セラドン石は、火山噴出物(火山灰など)が海中で堆積し凝灰岩となり、熱水によって石英に富んだ部分が変質して生成するとのこと。とするとやはりセラドン石がらみなんでしょうか。ここのセラドン石は緑に近いですが、場所によっては青に近いものもあるので、生成した時の条件で色が変化するのかもしれません。

1枚目は露頭での接写です。こんな感じで、露岩に空いた隙間・晶洞の中で、玉髄や沸石の結晶が成長しています。

2枚目の写真は、小さな輝沸石の結晶の上に、うす青い球の玉髄がくっついています。輝沸石が青緑なのは、その下のセラドン石の色。

3枚目はその球がいくつもつらなって柱になった様子です。写真の右側は、その玉髄の表面に透明な沸石がコーティングしているようで、きらきらしています。グラデーションがきれいですね。下の母岩の青緑が、セラドン石。

 

このあたりの海沿いは、いろいろな鉱物が見られるのですが、ちょっとずれるとその種類がどんどん変化していくのが面白いですね。

やんだの浜から、海に向かって左手の岩場は沸石はほとんど見られず、玉髄が目立ちます。右手の海食棚は沸石と玉髄(ここがモルデン沸石の産地)。さらにそのすぐ南は菖蒲沢浜で、水晶やめのう、自然金などがあります。縄地鉱山を経て下田に近づくと、マンガン系の鉱物が見られるようになってくる。

伊豆はほんとに面白いです。

 

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やんだの風景

 

2020年6月 3日 (水)

たんぱく石(オパール)(静岡県河津町河津川流域)

Opal SiO2・nH2O 酸化鉱物


Opal_kawadu_01

 

伊豆の沢で見つけた、たんぱく石(オパール)です。

残念ながら遊色はないようですが、ほの青く光るような柔らかい光沢で、とてもきれいなものです。

一部虹色に見えますが、表面の反射で光ってるだけみたいですねw

分子がきれいにそろっていると、内部からさまざまな色が浮かびあがる遊色が現われます。遊色があるオパールはプレシャス・オパールといって宝石ですが、ないものはコモン・オパールといって、まあありふれたオパール、普通の水を含んだ石英、ということですねw

遊色のあるたんぱく石は、水に入れておかないと、水分が抜けて遊色がなくなってしまいます。でも表面を研磨すると、色は消えなくなるそうです。何だか鉱物らしくないというか、有機物みたいな石です。

 

たんぱく石は結晶質ではないので、正確にいえば「鉱物」ではありませんが(結晶質でないと鉱物の定義にはずれる)、例外的に鉱物として扱われているようです。鉱物とは、自然に存在する(地質的作用によって生成された)、一定の化学的組成をもった、結晶質の無機質物質、です。たんぱく石は結晶質というところで、はずれてしまいます。人間が作った人工ダイヤなども鉱物ではないし、貝が作り出した真珠も鉱物ではないことになります。

以前取り上げた鉱山のカスである「カラミ」からできたアロフェンも、この定義によれば鉱物かどうか、怪しくなってきます。

ただそれをいうなら、人間の掘った鉱山のズリから生じた二次鉱物も、鉱物ではないということになるのか。。。

自然と人為の境界とは、無機と有機の境界とは。。。

突き詰めると、人間と自然を対立させる(対等のものと考える)文化と、そうではない自分がどう付き合うかという、壮大な話になってとめどなくなってくるので、この辺で止めておきますが、このブログではその定義に拘ることなく、好き勝手にいろいろ扱っていきます。対象を限定するのは大事なことですが、地球物理学ブログではなく、博物ブログなのでw

 

2020年5月31日 (日)

黒曜石(静岡県伊豆市皮子平)

Obsidian SiO2(H2O) 酸化鉱物

 

Obsidian_kawagodaira_06

 

鉱物ではなく石ころです。

伊豆の天城にある皮子平は、約3200年前に大爆発した東伊豆火山群のひとつで、このへんでは珍しい流紋岩質火山。伊豆で最も激しかった噴火で、西の広い範囲にわたって火山灰が飛び(琵琶湖でも見つかっている)、考古学の縄文後期の年代指標としても使われています。天城山稜の戸塚峠すぐ北にある火口跡から現在の筏場南端まで、約4kmにわたって溶岩流が流れ、さらに火砕流が駆け下りました。地形図を見ても、現地で見ても、溶岩の流れた痕、その両端と先端が切り立っているさまがはっきりとわかります。

火口周辺の広い範囲にわたって黒曜石が散らばっているので、噴火で火山ドームが形成され黒曜石ができたあと、さらに爆発的噴火で周囲に吹き飛ばされたのではないかと思います。北の溶岩流上の林道や天城主稜線上だけでなく、西の大見川を挟んだ対岸の尾根上にも結構大きなかけらがごろごろしています。

傾斜の緩い溶岩流上は今ではその多くが植林地ですが(天城のすべての植林杉の祖先である「精英樹」がある)、上のほうはブナ(伊豆最大といわれるブナがある)、ヒメシャラの森となっていて、稜線から外れていることもあって、人気の少ない別天地です。

北の筏場から、筏場林道、軽石林道(わかりやすい林道名!)などで溶岩流上を歩くか、天城主稜線の戸塚峠から下って行くことになりますが、いずれにせよ、アプローチは結構長くて大変かも。ちなみに火口地点は柵で人工的に囲まれてしまっていて、入れません。

Kawagodaira_01Kawagodaira_02
左:皮子平。右:筏場蛇喰川、皮子平から流れた火山泥流(ラハール)堆積物の崖。

 

ここの黒曜石は、同じ伊豆の柏峠や神津島のもののように真っ黒できれいではなく、白い粒(斜長石の斑晶)が多く入っているのが特徴。割って石器にはしずらい感じで、実際ほとんど使われた形跡はないようです。

顕微鏡で見ると、ガラス質の部分は透き通っていて、中に多くの結晶や気泡のようなもの、石英のかけらのような屈折率が違う面?や虹色の反射が見えて、とてもにぎやかです。深い水の中をのぞき込んでいるようで、とてもきれいですね。構成物としては、斜長石、斜方輝石、角閃石、磁鉄鉱、単斜輝石など。

以下はマクロ写真集。残念ながら、どれがどれかは分かりませんw すべて、ガラスの中に浮いているものです。

 

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2020年5月27日 (水)

水晶(黄銅鉱含有)(静岡県南伊豆町青野川流域)

石英 Quartz SiO2 酸化鉱物

黄銅鉱 Chalcopyrite CuFeS2 硫化鉱物

 

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針鉄鉱(静岡県南伊豆町青野川流域)と同じ地域で拾った石です。

小さな水晶・針水晶と黄銅鉱が散りばめられており、特に内部に黄銅鉱が内包された水晶が多く見られました。

ここの水晶の透明度は高いので、中身がとてもよく見えます。

ここの鉱床は、湯ヶ島層に属する安山岩質岩石の隙間を充填した浅水性含銅金銀石英脈ですが、黄銅鉱がまず晶出してから、石英がそれらを取り込みつつ成長していった、ということになるのでしょうか。

下の写真には、赤い鉱物の内包物が見えます。なんだろう、赤鉄鉱とかかな?

 

Quartz_aono_01

 

見ていてふと思ったのですが、水晶が内包することになる鉱物を取り込みながら成長するのって、どうなっているのだろう。

普通に考えたら、水晶の表層の部分部分が、周囲の熱水に溶け込んだSiO4を結合させていって、成長していくわけですよね? ある部分に邪魔もの(内包物となる鉱物)があったら、そこの成長は止まって、周りから取り囲むように成長していくのだと思うけど、そうすると成長の度合いが場所によってズレてしまうわけだから、最終的にきれいな水晶の形にならないような気がします。。。

表面が同じ速度で成長していくから、きれいな形の結晶になると思っていたんですが、そうじゃないんだろうか。

でも例えば骸晶というのは、部分部分で成長の度合いが違うから、あんな変な形に成長していくらしいので、成長に邪魔な別の鉱物があったら、やっぱり同じように成長の度合いが違ってしまい、きれいな形にはならないような気がするのだけど、どうなんでしょう。

あるいは、成長する前の「種」の段階で、あらかじめきれいな(あるいは崩れた)形の結晶の「設計図」みたいなものが、すでに形成されていて、たとえ邪魔ものがあったとしても、その「設計図」に沿ってできる限り成長するようになっているとか?(鉱物の「意思」と言い換えれば、SFになるかも。シオドア・スタージョンの『夢みる宝石』はどんな話だったっけなあ)

そういう実験はされたことはないんでしょうか。

人工水晶(水晶に限る必要はないか)を作る際に、わざと邪魔ものを置いておくとどうなるのか(大きさ、邪魔もの鉱物の種類などを変えて)。

割と手軽に成長させられるいろいろな人工結晶があるし、そういう実験があったら、見てみたいなあ。学校の地学部とかで、やってみたら面白いんじゃない?(自分でやれとw)

 

2020年5月22日 (金)

錫石(茨城県城里町錫高野)

Cassiterite SnO2 酸化鉱物

 

Cassiterite_suzukoya_01

 

錫高野で拾った錫石です。いかにも正方晶系という形がもえますね。

高取鉱山は鉄マンガン重石(タングステン鉱石)、錫石などをメインに採掘していた鉱山です。今でも、ズリで鉄マンガン重石と錫石はよく目にすることができます。どちらも地味な鉱物ですが、この質感には水晶などとはまた違う重厚な魅力があります。

ここは車でアクセスしやすいので、鉱物目当ての人も割と見かけます。ズリもあちこちにあって広いし、危ないところもそんなにない感じなので、気軽に探しに来れるんでしょうね。小さなスコップだけを持って軽装で歩いている人もいるし、ちょっと水晶でも探しに行くか、みたいな?

こういう場所が近くにあったら、ひょいひょい通っちゃうでしょうね。

 

 

そういえば、スズといえば、スズヤベーカリーですね(いや違う)。

石に関しては特に他の人に向けて発信する気など毛頭なかった自分が、このブログを作ろうと思ったきっかけは、アニメにもなったマンガ『恋する小惑星(アステロイド)』(Quro作)です。わかる人はすぐわかったと思いますが、当然ブログのタイトルもそこからきてますw

高校の地学部が舞台のマンガで、小惑星発見という夢をかなえようとする主人公二人と、地学部(天文部と地質研究会が合併して地学部になった)の地学系女子たちをめぐる話で、あちこちに地学的ネタがもりこまれています。

『まんがタイムきららキャラット』(芳文社)という雑誌で今も連載されてます。例えば以前同誌で掲載されていた『けいおん!』は軽音楽部が舞台ですが、別に音楽がテーマになってるわけでなく、単なる舞台設定にすぎないけれど、『恋する小惑星(アステロイド)』はそうではなく、まさに地学そのものが一番重要なテーマになっていて、そこが一番の魅力。天文、地質、地理、さらに気象など、別々の興味を持った子たちが、一見全然違う分野のように見えるものが、けっして無関係ではないことに気づいていくところも、すごく共感できます(自分もそうやって、興味を広げてきました)。

国土地理院に行って、目をきらきらさせる女子高生なんてはたして実在するのか。まさに非実在青少年 (笑)(でも自分は、街のくねくねの小径を見て川をふさいだ跡だとうれしそうに説明してくれる女性を知っているのだ。だから、多分実在すると思う。してほしいw)

内輪ネタで、掲載誌の「まんがタイムきららキャラット 」を「マイカ・タイム雲母(きらら)カラット」とパロるというギャグを見て、やるな! と思いましたね(雲母は英語でmica、日本の古語で岐良々〈きらら〉)。

作者(それと非常に出来のよかったアニメの制作も)の、地学に対する思いが、伝わってきます。本当に好きなんでしょうね。だから、桜先輩の地質標本館で標本に見入る姿や、部の会報をみんなで作っていく様子など見ていて、やっぱり自分も何かしたいなあと思えてきたのです。もうひとえに『恋する小惑星(アステロイド)』のおかげです。

一応、ここを作るきっかけを書いておいてもいいかなと思ったので、載せておきますね。

(ちなみに、地質班の副部長は桜井美景(みかげ)という名前で、多分櫻井欽一と御影石からきてるのかも?)

(あ、スズヤベーカリーっていうのは、主人公の友だちの実家のことねw)