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2020年11月26日 (木)

河津鉱山の金属様鉱物(静岡県下田市稲生沢川流域)2

下田・稲生沢川で見つけた、河津鉱山由来と思われる金属光沢鉱物のまとめ、つづきです。

 

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結構立派な姿の金属鉱物です。繊維状の見かけから、輝蒼鉛鉱()のように見えますが、どうでしょうね。

最初真っ黒で金属系にはまったく見えなかったのですが、洗ってみたらきらきらしだしました。

何もめぼしいものがついていないように見えた石が、洗うにつれてさまざまな鉱物が現れてくるのはほんとに楽しいですね。でも最近はあまりごしごし洗わなくなりました。ピカピカなのも、風情がないですし、洗っていると楽しくてつい夢中になり、あとからなんか面白いものまで洗い落としてしまったんじゃないかと心配になったりするのでw

 

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こちらはちょっと茶色が入ったような箔がけば立った感じの金属様鉱物。針でつつくと、触れただけでぐにゃっとつぶれてしまうくらい、もろいものです。

すぐそばの高根山鉱山で、これと似たものを見たことがあります。前回、マンガン系鉱物はまったく見かけなかったなどと言った舌の根も乾かぬうちからなんですがw この少し赤味が入った色ともろさは、ランシー鉱()ではないでしょうか。

河津鉱山と高根山は、稲生沢川を挟んで、ほとんど向かい合わせといっていいくらい近いですが、それぞれ特徴のある鉱山です。周辺には他にも珍しいものが出る産地があちこちにあって、ほんとに南伊豆は面白いですねぇ。

この辺は、鉱物を売りにして、全面に出してもいいんじゃないかと思うくらいですが、そういう気はないんですかね。伊豆はジオパークを割と観光のメインにしているような気がしますが、その一環として、河津鉱山など、入場料をとって鉱物を採集できるようにするのもありだと思うんですけどね。世界的にもあれだけ稀少な鉱物が多く出る産地はそうそうないと思いますし。お金がちょっとかかろうとも、安心して採集できるならその方が気が楽だし、産地の管理という意味でもいいと思うのですが。。。

温泉などもそうですが、出るところでは、それがあるのが当たり前と思ってるんじゃなかろうか。ないところから見ると、とてももったいないと感じることがあります。温泉のかけ流しとか、お湯を手に入れるにはガスや電気代が必要なところに住む自分には、資源の無駄づかいにしか見えないのだ。河津鉱山の稀少鉱物も、興味がなければ単なる石ころにすぎないし、日本では(採集を中心とした)鉱物趣味ははやんないんだろうなあ。。。

 

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こちらは黄鉄鉱ですね。あまり大きな結晶はないのかな? とても小さいけれど、やはり黄鉄鉱の結晶はとても惹かれます。

ちょっと古いですが、『狼と香辛料』というアニメがあります。ラノベ原作ですが、テーマ(タイトルの「香辛料」部分の要素)が中世ヨーロッパ(を思わせる世界)の経済学という、どこかの大学の地味な論文か、と突っ込みたくなるような作品ですがw 2期前半で、黄鉄鉱が取り上げられています。商売上手な占い師と祭りの浮かれた空気がきっかけでお守りとして流行し、高騰した黄鉄鉱をめぐるお話。取引する商人たちはみんな黄鉄鉱にもともと価値などないことを分かっていながらも、ひと儲けしようとする、まさに「愚者の金」ですねw

まあメインのテーマは、タイトルの「狼」部分の要素、旅商人である主人公と一緒に旅するホロという少女のほうなのですが、架空の世界のファンタジーとはいえ、実際の中世ヨーロッパの歴史をもとに書かれていると思われるし、そもそも商業がメインのファンタジーなんて、他に見たことありません。なかなか面白いですので、おすすめ。

 

2020年11月22日 (日)

河津鉱山の金属様鉱物(静岡県下田市稲生沢川流域)1

下田・稲生沢川で見つけた、河津鉱山由来と思われる石についていた、金属光沢の鉱物をまとめました。

まとめたのは、特定できないものが多いからです。川原にあったというズリの石が残っていたのか、それとももっと最近に山から川に転げ落ちてきたものなのかも分かりません。鉱山のある川の奥に行ったことはないので、過去どういう状況であったか、現在どうなっているかも知りませんので。

当然、非常に範囲が広かったという河津鉱山のどこから出たものかも一切分かりません。ちなみに、拾った場所では、マンガン系の鉱物、銅の二次鉱物の類はまったくありませんでした。

川で拾ってきて、家でよく洗ってから細かく割って確認したものです(洗わないと病気になりそうだったのでw)。

 

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薄い膜状で石英にへばりついた、銀白色の金属様鉱物。いろいろと調べてみて、その産状から候補としては、河津鉱(Kawazulite Bi2Te2Se)、硫テルル蒼鉛鉱()、パラグアナファト鉱(Paraguanajuatite Bi2Se3)のどれかではないかと思うのですが。。。これ以上は無理。

表面が結構なめらかになっている部分があるのを見ても、ビスマスーテルル系っぽい。

河津鉱は非常に希少な鉱物ではあるけれど、天然のトポロジカル絶縁体として、物理学界隈では最先端のトピックとしてよく知られているようです。自分は詳しくないのでよく分かりませんが、トポロジカル絶縁体というのは、金属でも絶縁体でもない新しい種類の個体物質といえるもので、その内部は絶縁体になっていますが、表面では不純物の有無にかかわらず電子が高速で自由に動き回れるのだそうです。その電子の挙動の解析に、トポロジー(位相幾何学)が使われているため、トポロジカル絶縁体といわれています。

これまではそれほど利用価値の高くなかったテルルービスマスが、このような新たな概念によって注目を浴びるとは、面白いですね。電子の安定した挙動から、量子コンピュータでの利用などが期待されているそうですが、どうなることでしょう。

 

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どちらも1枚目の写真の近くについていたものですが、3枚とも同じものかどうか分かりません。1枚目のような膜状ではなく、とても細かい粒子の集合のように見えます。2枚目には結晶のような劈開部分も見えますし、六角形にくりぬかれたような部分もあって、面白いです。金属様部分の表面に水晶が生成したあとも若干育って水晶を取り囲み、石を割った時に衝撃で水晶がはずれてその跡だけが残ったのかな?

やはりビスマスーテルル鉱物のようにも思えるし、あるいはその結晶部分から自然テルルのような気もするのですが。。。なにしろ河津鉱山では似たような鉱物が何種類も産出していたので、なんともいえませんね。

この3枚とも、割った石英の表面、一面に散りばめられるようについています。縦に割れていれば薄い帯状だったのだろうと思いますが、金属様部分でうまく割れたのでしょうね。

分析しないことにはその正体は分からないでしょうが。。。あと10年くらいで、安価で手軽な分析器が出ないかなあw

2に続きます。

 

2020年9月 8日 (火)

赤鉄鉱?(埼玉県秩父市秩父鉱山)

Hematite Fe2O3 酸化鉱物

 

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秩父鉱山・橋掛沢(奥のスカルン露頭のあたり)で採集した石です。

うす青い水晶がとてもきれいな石です。

そのそばにある薄いのは最初は特に気にせず、ルーペで見ていた時は雲母だろうと思っていたのですが、顕微鏡で見てみたら、なんだか違うようなのに気づきました。

赤銅色のすごく薄い板2枚で、銀色の中身を挟み込んだような構造になっていますが、これは一体なんでしょう?

中身と外側は全然別のもののように見えるので、2つの鉱物の組み合わせということになります。薄焼きの煎餅でクリームをはさんだ、神戸のゴーフルっていうお菓子がありますが、そんな感じ。あるいは、オランダのストロープワーフルとか。複数の鉱物で形成された、一定の形状の構造、こういうのを指す言葉が、多分あるに違いないと思うのですが(きっとありますよねぇ?)、調べきれませんでした。それとも、名前がつくような決まった現象というわけではない?

または、全然違うものに見えるけれど、実は同じもので、外側が酸化したりして変化しているだけ?

3枚目の写真は、中身の銀色の部分が露出した状態だと思います。

ネット等で探してみても似たようなものは見つかりませんでしたが、外側の部分のみでいえば、若干酸化して赤味のついた赤鉄鉱の板状結晶のように見えます。雲母状の集合のことを雲母鉄鉱、板状結晶を鏡鉄鉱といったりします。時に雲母状結晶が花びらのように重なって、アイアンローズといわれたりもしますね。秩父鉱山の産出リストにも赤鉄鉱は出ているし、まあ間違いないのではないか。。。?(自信があるわけではない)

中身の銀色の部分も、やはり単体で見れば、赤鉄鉱のようにも見えてきます。

ということで、とりあえず?付きの赤鉄鉱ということでタイトルをつけることにしました。

 

2020年7月 1日 (水)

???(千葉県南房総市平久里川流域)

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千葉・平久里の石を見ていて、小さいけれどもらしからぬ色を見つけました。こんな美しい青の鉱物はここにはないはず。一目見て、なんだこれは!? というインパクトがあります。

多分、この結晶がくっついた母岩(か母岩についた別の鉱物)の色が、見る角度によって、屈折で表面に浮かび上がっているのだろうと思うのですが、平久里で青い鉱物といったら、斑銅鉱くらいしか思いつきません。実際、これとは違う石ですが、青や紫の斑銅鉱が点在しているものもありました(以前取り上げた自然銅のついていた石です)。こんな深い青ではなく、メタリックな感じの水色に近い青ですが、レンズのように小さな青い部分が拡大されているような感じです。

2枚目の写真は、針で周りを少し削って広くして、角度を変え撮影したもの。やはり青は一部分しか見えなくなりましたが(この青は班銅鉱の青っぽい)、この結晶はなんだろう。見た感じ、非常に整っていて、自形結晶のように見えますが、単にランダムに割れただけかもしれません。

ここで産出する鉱物の中であり得そうだとしたら、方解石か、魚眼石か、方沸石か。。。結晶面の形から、方沸石っぽい気もするのですが、方沸石のような丸みは全然感じられないですね。もっとシャープな感じ。ちょっと分かりませんね。。。

非常にきれいなのですが、その正体がわからないのはもやもやします。

 

2020年4月24日 (金)

???(山梨県甲州市鈴庫鉱山)―A2

(前項より続く)

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うーん、これは一体なんだろう。

白い球状のもので、紫っぽいおへそがついているものが多い。割れたものを見ると、中身は緑。まさにうぐいすあんぱんという感じです。

どうやら虫の卵でも、植物でもなさそうだけど。。。ネットでちょっと調べてみたけれど、よくわかりませんね。

単一の鉱物というより、ミクロサイズの球状岩といった雰囲気です。あるいは、ミクロサイズのストロマトライトのような。

ネットで調べていて、砒素環境に適応した一種の苔がカニュク石の生成に関係あるのではないかとして、カニュク石を育てる実験をしている方のサイトがありました(カニュク石の栽培実験)。なんだか面白そうなので、自分もこの石やほかのカニュク石のついた石を、水をふくませたペーパータオルを敷いたタッパーに入れて日の当たらない環境においてみることにしました。

まだそれほど時間が経っていないので、まだ特に変化はないですが、これでカニュク石が増えたら楽しいですね。ちなみに、自分のところの石には、苔はついていません。