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▽珪酸塩鉱物

2022年12月 1日 (木)

セラドン石(神奈川県愛甲郡清川村煤ヶ谷)

Celadonite KMgFe3+Si4O10(OH)2 珪酸塩鉱物

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南関東、伊豆や千葉などでよく見ることのできる、青緑の石です。相模川中流から下のあたりで緑のきれいな石があったら、大抵はこのセラドン石だと思います。その産地の中心は、厚木で相模川に合流する中津川・小鮎川流域の、いわゆる東丹沢地域。とりわけ、七沢、煤ヶ谷に多く感じられます。丹沢層煤ヶ谷亜層群にあたる地域ですね。この標本は、小鮎川の支流・谷太郎川流域で拾ったものです。

特に珍しい石というわけではなく、川に普通に転がっています。探す必要もなく、すぐに見つかります。乾燥しているとちょっとくすんだ色だけれども、濡れると緑が鮮やかになって見違えるほど美しさが際立つので、川の中にあるととても目立ちます。東丹沢では薄い緑がかった凝灰岩が多く、コケの緑も多いのですが、濃い緑のセラドン石は目を引きますね。相州大山から宮ヶ瀬の山中では、ちょくちょく細かいセラドン石が散らばった露頭に行きあうことも多いです。

ただし、春から秋の間にこの辺の山に行くのは、お勧めしません。当地の気温が10度以上になる、特に雨上がりは、自分は近寄りません。。。

厚木や伊勢原の弥生~古墳時代の遺跡から、このセラドン石を加工した装飾品が出土しています。昔の人も、やっぱり気になったんでしょうね。こう言ってしまうとちょっとあれですが、ヒスイの代用品みたいな感じかもしれません。昔の人はきれいな緑の石が大好きですから。。。ただし、ヒスイに比べると、かなりやわいです(モース硬度は2、加工がしやすいということでもある)。

伊豆・河津では、このセラドン石の表面を細かい輝沸石が覆い、透明できらめく緑の宝石のような状態になったものがあり、とてもきれいです(玉髄(静岡県河津町やんだ)参照)。インドでも、セラドン石で緑に見える輝沸石や魚眼石が産出するようです。

 

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川の中に転がる、セラドン石(濃い青緑部分)を含む火山礫凝灰岩(七沢石)

 

セラドン石は雲母族の鉱物。500万年前に丹沢地域が本州に接触する以前、まだ太平洋の海だった1500万年前頃に、噴火した火山の火山灰や火山礫などの噴出物が海の底に堆積して堆積岩となり、それがさらに熱(マグマ、熱水など)を受けて、変成してできました。海中の成分と反応して青緑になる(鉄成分による?)といわれていますが、詳しくは知りません。海緑石とは見分けがつかないほど似ているので、産地で判断するしかありません。

地図を見ると、小鮎川上流から宮ヶ瀬湖にかけて、まっすぐな線を引けるような地形になっているのがわかると思います。これがかつてのプレート境界線であった、牧馬-煤ヶ谷構造線。その北側、相模川に沿った線は、藤野木-愛川構造線といい、やはりかつてのプレート境界です。丹沢山域を中心にして、楕円(の上半分)を幾重にも囲むようにつながる線です(楕円の下にあたるのが国府津-神縄断層)。

プレートの沈み込み帯だけあって、煤ヶ谷のあたりの山は激しい地殻変動のあとが残されていて、本来は地面に平行なはずの地層が、垂直に立ってしまったと思われるさまなども見られます(そのうち紹介するかも)。

 

ところでまったく関係ないのですが、うちのねこは、煤ヶ谷の出身です。子ねこの時、山のなかで死にそうになっていたそうで、引き取った時も、弱弱しくて心配しましたが、今では元気すぎて困るのだ。懐かしい煤ヶ谷の石に反応するかなと思ったけど、まったくそんなことはなかった(当たり前w)。

 

2022年10月10日 (月)

珪灰石(茨城県笠間市柊山)

Wollastonite CaSiO3 珪酸塩鉱物

 

Wollastonite_hiiragiyama_01

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柊山は、稲田石で有名な稲田にあります。稲田石は白っぽい御影石、つまり花崗岩で、白っぽいということはつまり長石の構成比率が高いということになります。柊山はスカルン鉱物で知られているところですね。珪灰石は、石灰岩がマグマなどの接触により熱変成してできる、もっとも普通に見られるスカルン鉱物のひとつです。

真っ白い柱状の結晶の集まりで、なかなかうまく写真にとれません。。。沸石などもそうですが、白い鉱物は難しいですね。この写真も、色のコントラストをぐっと上げて調整して、ようやく表面の雰囲気がなんとなく出てきました。いつもは、写真の調整は最低限にするようにしているのですが。

 

柊山は稲田、福原駅のそばにある低い山で、頂上のそばのピークで大山祇神社や聖徳太子の碑などがあり、公園になっています。ちゃんと整備が継続されているわけではない感じで、車で林道経由で公園まで行けるものの、なんかヤブっぽいなぁ。。。あんまり人は訪れない感じがひしひしと伝わってきます(公園から北側の林道は、倒木等で車両通行不能でした)。公園や林道をちょっと散歩すると、石英の塊などがちらほら落ちていて、なんかありそう感は漂ってきます。でも、山の中はヤブが濃いので、正直あんまり入りたくない。。。

公園は開けていて、東側の眺めがあります。公園ピークの一角に珪灰石でできた大岩があったので、その周囲で転石を探して、採集しました(露頭をハンマーで叩くのはあんまり好きではないので、小さな転石を探して済ますことが多いです。ましてや山神社のある近くでは、はばかられますね)。多分、昔は近くの採石場などで探させてもらえたのかなぁ? 正直、人里離れた山奥ではない、こういう里山はいまいち苦手です。

 

公園の中をぶらぶらしていて、ちょっと季節外れな感じの、ギンリョウソウを見つけました。山に行くとあちこちで時折見かけるギンリョウソウですが、これだけもこもことたくさん寄り集まってるのはなかなか見たことないですね。

 

Hiiragiyama_01

 

ギンリョウソウは腐生植物です。光合成をせず、菌類と共生して栄養をとっている植物で、基本葉っぱはなく、一種異様な見かけをしていることが多い不思議植物。もっとも普通に見かけるのがギンリョウソウで、まれにツチアケビやシャクジョウソウなどを見つけることもあります。「腐生」といっても、別に死骸などに生えるわけではなく、菌類と共生していることを表現しているのでしょう。

普段の生活圏ではほとんど目にすることがなく、湿った暗い森の中で、真っ白なギンリョウソウが顔をのぞかせている姿を見つけると、とても印象なので、つい写真に撮りたくなってしまいます。

ちなみにランなども、葉っぱも葉緑素もありますが、菌類に依存している植物です。やっぱりちょっと不思議な形をした花が印象的ですよね。こういう印象がどこからくるのか考えて見ると、「菌類との共生」という生活様式が、ヒトからずいぶん遠いところにあるということが関係しているような気がします(こういう環境、生活様式からくる形態のことを「生活形」といいます)。鉱物の結晶と環境の間には、こういう関係はないんでしょうかねぇ?

 

2022年9月23日 (金)

菫泥石(千葉県鴨川市八岡海岸)

kammererite(クリノクロア:clinochlore Mg5Al(AlSi3O10)(OH)8) 珪酸塩鉱物


Kammererite_youka_01

Kammererite_youka_02

 

千葉県八岡海岸で採集したもの。非常に小さくて細かいのですが、1枚目の写真には、美しい紫色のきらめく微結晶がなんとか見えると思います。

八岡海岸南の山(巾着山)では、大正9(1920)年まで鴨川鉱山が操業していて、ニッケルや銅などを採掘していたといいます(太海とか浜貝渚〈はまかいすか〉など、いろいろ地名が錯綜していてよくわからないのですが)。嶺岡オフィオライトといわれる構造で、この場所については以前「孔雀石(千葉県鴨川市八岡海岸)」でも書きました。蛇紋岩中のニッケル鉱床が採掘対象だったのではないかと思いますが、それならば、菫泥石があってもおかしくはないですよねぇ? この紫色と場所を考えあわせて菫泥石としました。ちなみにこの石にも、孔雀石がついています。

以前群馬のクロム鉱山あとである八塩鉱山で探し、なんだか石の一部が紫っぽいけどもしかしたらこれが菫泥石かなぁ? という中途半端な採集をしたことはあるのですが、まさか千葉で小さいけれども結晶質のそれ(かもしれないもの)を見つけるとは思いませんでした。でも顕微鏡で見ても、小さくて結晶形はよく判別できません。実は実体顕微鏡以外も、大昔の大きな木箱に入った顕微鏡があるんですが、出すのが面倒くさくてねw 実体顕微鏡に慣れてしまうと、そうでないものは、立体感が重要な鉱物では面白くなくて。。。

菫泥石は正式な鉱物名ではなく、クリノクロア(緑泥石)のアルミニウムの一部がクロムで置換された変種です(記事冒頭の化学式はクリノクロアです)。そのまんま、クロム緑泥石とも呼ばれます。ありふれた緑泥石の地味な緑(といっても拡大すればきれいなんですけど)と比べると、紫の鉱物はそうそうないですし、きれいで心惹かれますね。

 

八岡海岸そばには車を置けるような場所があまりないので、自分は少し山に入ったところにある魚見塚一戦場公園の駐車場に停めました(鴨川漁港にも駐車できるでしょう)。

面白い名前の公園ですが、石橋山合戦のあと千葉に逃げてきた頼朝が、ここで地元の豪族と戦った戦場あとらしいです。千葉の歴史の舞台といえば、頼朝関係と里見関係くらいしか見かけませんが、だからといって富山にある伏姫がこもったという洞窟が、なかば史実みたいな感じで扱われているのは笑いますw まあ江戸時代から聖地巡礼されてきたという意味では、歴史的遺物といっていいんでしょうけど、なんか腑に落ちないな。。。でもこういうの嫌いじゃない。ちなみに、嶺岡オフィオライトは富山近くまで伸びています。

 

Kamogawayouka

八岡海岸。鴨川鉱山は写真の右側にあった。右手の広い磯場はもしかしたら全部ズリ由来なのか?

 

2022年6月30日 (木)

灰鉄柘榴石(群馬県利根郡川場村川場鉱山)

Andradite Ca3Fe3+2(SiO4)3 珪酸塩鉱物

 

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灰鉄柘榴石の産地として知られる、群馬県川場村の鉱石山で採集したものです。群馬の名山、武尊山の南の端に位置します。

ここは母岩そのものが灰鉄柘榴石であることが多いので、晶洞を見つければ大体透明感のある結晶が見つかります(1枚目の写真みたいなもの)。大きい結晶は透明感がないものが多いですが(2枚目の写真)、すぐ見つかるし、時には数センチのきれいな形状のものがあります。これだけ大きな結晶を割と簡単に見つけることができるのは、今ではここくらいでは?

深緑色の結晶もありました(3枚目)。小さいですが、密集していて、きらめきが強くとてもきれいです。鉱石山というだけありますねぇ! 川場鉱山はスカルン鉱床で、石灰岩とマグマの接触による変成域です。だからカルシウム(石灰)と鉄を主体とした柘榴石。もしかしたら色の違うものは種類が違うのかもしれませんが、まあわかりませんので、ここでもっとも多いらしい「灰鉄柘榴石」としてまとめています。

麓の駐車場(川場スキー場の駐車場)から稜線近くの産地まで、そんなに距離や標高差があるわけではないし、半分以上は林道ですが、片側がずっと伐採地でまっすぐ登る道がずーっと見渡せるので、暑い日差しの日とかだとやたらときついですね。目的地の下の小沢に入ると、登山道っぽくなってきますが、沢はシダ類の天国で、ちょっと壮観ですらあります。

シダといえば、他の植物が生きていけないような重金属を多く含んだ土壌でも生育できるヘビノネゴザ(Asplenium yokoscense Fr. et Sav. 蛇の寝御座)は、金山草などとも呼ばれ、鉱山などではよく目にできるといいます(別に重金属が生育に必要なわけではない)。金属鉱床の探索には便利で、昔から指標にされていたようなので、見分けができるようになりたいのですが、なかなか難しいらしい。ちょっと写真を検索してみたけれども、他のシダ類とくらべてさっぱり違いがわかりません。普通の人より鉱山跡などに行っているわけで、多分何度も見ているのだろうとは思いますが。。。

 

Kawabam

 

ちなみに学名のyokoscenseは横須賀からつけられたものです。明治初期、医師として横須賀製鉄所にいたフランスの植物学者、ポール・アメデ・リュドヴィク・サヴァティエ(Paul Amédée Ludovic Savatier, 1830–91)が横須賀で見つけ、新種として発表しました。東アジアが原産のシダです。

そのシダいっぱいの登山道が水平道になり、鉱山の軌道のレールが出てくるあたりから、道の稜線側の草むらの中に鉱石が散らばっています。もともと大正時代から研磨材の原材料として柘榴石を露天で採掘していたようです(閉山は昭和42年)。レール跡は100m程度のごく短いもので、ズリを運んだらしいのですが、詳しくはわかりません。

でも、今でも鉱石は豊富に残っていて、時にかなり立派な水晶が見つかったりする、とても楽しい場所ですね。

 

2022年6月11日 (土)

閃石類?(神奈川県南足柄市足柄山地)

珪酸塩鉱物

 

0000_ashigara_01

 

閃石の類だと思いますが、まあよくわかりませんねw

神奈川県の足柄の山で見つけたものです。こういうきらきらしたいかにも結晶っぽいものを見ることはほとんどないところなので、ちょっと目立っていました。茶色く四角い部分もありますが、普通輝石とかかなぁ? 足柄山地の北側(御殿場線谷峨駅)は、普通輝石のいい標本が採集できた場所があったそうです(今はすっかり固められていたりして、ほとんど見つけられないそうですが)。

場所は、足柄山地中、日本の滝百選にも選ばれている洒水(しゃすい)の滝の上流部、滝沢川の周辺です。足柄山地は南の箱根と、北の酒匂川・鮎沢川にはさまれた、そんなに広くない地域。

現在では滝沢川上流域は、源流の矢倉岳以外、あまり人が入るようなところではありません。矢倉岳は地元のお手軽なハイキング先として(神奈川県西部では)有名な場所です。湘南のあたりから富士山を見ると、その下にきれいな三角形の山が見えますが、それが矢倉岳。南麓の矢倉沢の上流域・地蔵堂は、金太郎・坂田金時の故郷として知られていて、ほんとかどうか知りませんが、生家跡とかいうのもあります。今ではクマと遊んだ金太郎が育ったすごい田舎、というイメージですが、当時の東海道の本道(官道)は箱根ではなく足柄峠を通っており、峠のふもとの矢倉沢は街道沿いでした。富士山の宝永の噴火で荒廃しましたが、早急に整備しなおされ、前回書いた大山詣りの影響もあって、人の行き来も今よりずっと多かったことでしょう(矢倉沢往還という)。

万葉集にも足柄越えの歌が多いし、『更級日記』などでも結構詳細に足柄峠越えの描写がされていますね(『更級日記』には富士山が頂上から煙を出しているさまが描かれていたりして、当時の様子を想像できて面白い)。

現在では滝沢川上流部には登山道すらないですが、廃道跡を作業道にした? らしい沢沿いを登る道が残っていて、どうやら洒水の滝を越えて足柄峠方面に登る経路などもあったようです。江戸時代の馬頭観音が道沿いに残っていました(ちなみに石を拾ったのはこの道沿いです)。関所を通らずに山を越えて駿河と相模をつなぐ間道だったのかな? 文化二(乙丑)(1805) 年ですので、宝永噴火(宝永4〈1707〉年)から約100年後。今でも枝沢には富士山の噴火の名残であるスコリアがいっぱいに残っていて、噴火直後の当時どんな様相だったのか。。。

 

Asigara_02

 

このあたりはプレート移動で丹沢地塊が日本にくっついた後、伊豆・箱根地塊が押し寄せてきて、激しく隆起した地域です(今でも隆起中?)。この付近の山を歩いていると、断層のような地形を時々見かけます。下の写真は畑沢から鷹落場(山名です)に登る尾根上にあった、尾根を切る断層の表現と思われる場所。ズレてちょっとした二重山稜のようになっていますね。

 

Asigara_01

 

駿河小山周辺の山(極西丹沢南、足柄山地)に行くと楽しみなのは、道標です。手作りの道標で、そのアクの強さ、やたらとカラフル、自己主張の強さから、目を奪われますw

これは小山在住の、故岩田澗泉(たにいずみ)という人が作って設置したものです。このあたりの山によく足を踏み入れる人には知られていて、最近、それをまとめた本が出版されました。どんどん朽ちてなくなっていて、ちょっとさみしかったので、これはうれしかった(浅井紀子著、三宅岳(写真)『道しるべに会いに行く 丹沢・不老山周辺の岩田澗泉さんの道標』風人社、2020)。

岩田というのは昔からの小山周辺の名士の一族で、明治時代に小山町に富士紡を招聘したのも、岩田蜂三郎という人物でした(道標の岩田さんとの関係は知りません)。今でも駅と一体化したかのような富士紡の大きな工場がありますね。当時は富士紡ありきの町だったようで、人も多く、賑わっていたようです。山北周辺に水力発電所が多いのも、この富士紡の影響という側面があります。

何度要望してもきちんと登山道の整備をしない役所に腹を立てて、小山町町議会議員でもあった地元の山が大好きな岩田さんが、とうとう自分で道標を設置しだしたらしいですが、詳しい経緯については書きません。実際を知らないので。いろいろトラブルもあったみたいです。その正否についても書きません。

でも、この道標が大好きな自分としては、山に行って見かけるのが楽しいのです。今ではいかにも無味乾燥なとってつけたような「サンショウバラの丘」という名称になった場所(世附峠西すぐの、丹沢でも最高に気持ちいい場所のひとつ)も、岩田さんのつけた「樹下の二人」という名前のほうが好き。もうそこにあった道標は残骸のかけらしか残っていないけど。

木製の道標ですから、どんどんと朽ちてなくなりつつあります。朽ちていくままにしておくのがよいのでしょう。そういうもんだし。でも、「樹下の二人」っていう名前だけは、残っててほしいなぁ。

上記の本には掲載されていなかった、足柄峠近くにあった道標の写真をのせておきます。今でもあるかどうかは知りません。

 

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参考文献

筒井正夫『巨大企業と地域社会 富士紡績会社と静岡県小山町』日本経済評論社、2016
浅井紀子、三宅岳(写真)『道しるべに会いに行く 丹沢・不老山周辺の岩田澗泉さんの道標』風人社、2020

 

2022年5月18日 (水)

鉄礬柘榴石(茨城県北茨城市華川町花園)

Almandine Fe2+3Al2(SiO4)3 珪酸塩鉱物

 

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茨城県花園の鉄礬柘榴石です。あまりこれというものが見つからない中、この柘榴石はなかなか大きくてシャープな結晶で、印象的でした。基本真っ黒で不愛想な見かけですが、ものによっては若干ザクロ色が入ったようなものもありますね。ごく小さい結晶ならば、3枚目のように透明感のあるピンク色できれいなのもあるようですが。

柘榴石はたくさんの種類がありますが、宝石のガーネットといえば、普通はAlmandineのことです。アナトリアの古代都市・アラバンダ(Alabanda)を由来とする名前らしいのですが、アラバンダは産地ではなく、宝飾品としての加工拠点で有名だったところです。産出量の多さ、加工しなくとも美しい結晶形、かなり大きい結晶が出ること、ものによっては透明で美しい深赤色をしていて、古くから宝石として親しまれてきました。日本でも、大きくきれいな形の結晶の産出地があちこちにあります(ただし宝石になるようなレベルのもの、つまり透明度の高いものは日本にはほとんどない)。ちなみに、鉱物弱小県の神奈川県ですら小さいけれど透明できれいなのが出ますw(微細な柘榴石を含む火山灰が県全域に広がっている)

その硬さ(モース硬度7~7.5)から、研磨剤として採掘されていたこともあります。一応宝石なのに研磨剤。。。ガーネットは、「身近な、ありふれた宝石」といえるかもしれませんね。

ところで、劇場版アニメ『時をかける少女』の主題歌にもなった、奥華子の「ガーネット」という曲があります。この曲の歌詞中には「ガーネット」という言葉が出てこないのですが、この「身近な、ありふれた宝石」というのがぴったりな感じの内容で、とてもいい曲だった。自分は奥華子はメジャーデビュー前からお気に入りでよく聞いていたのですが、結局彼女は大きくブレイクはしませんでしたね。でも好きな人にとって、そんなのはどうでもいいのです(本人にとっては大きなことでしょうけど)。音楽とは、それが好きな人にとっては、心に一生残り続けるものだし、音楽の価値というのはそこにこそあるものだから。

 

花園溪谷周辺には何か所かポイントがあったようなのですが、もうあまり人も訪れないのでしょうか、ズリ(だったと思われる場所)も雑草に埋もれてよくわからなくなってたり、林道だったと思われるヤブをかき分けたりと、結構苦労しました。まあはっきりとした場所の情報もないので、このあたりかなぁと何となく雰囲気に任せて探すわけですが、土地勘がまったくないのでもう運任せ的な? それでも、それらしい場所を見つけると、それだけでうれしくて、なんかやり遂げた感があって、肝心の石探しは割とあっさりとすませちゃったりします。

花園神社とその背後の山中の奥宮、なかなか立派な滝など、北関東の山はほとんど経験がないので、石が見つからなくても割と楽しめた記憶があります。茨城県なんて、石に興味なければ多分来ることなかっただろうし。。。(そういえば昔、那珂川にカヤックでツーリングに来たことがあったことを思い出しました)

この辺の沢とか見て回ると、いろいろ見つかりそうだなぁという感じですが(思ったより険しそうな気もしますが)、多分地元の人はくまなく探し回っているのではないかと思います。ほとんど知られていないポイントとかもあるんだろうなぁ。

茨城県北部はさすがに日帰りでは遠いので、花園溪谷のキャンプ場に泊まりました。ここからだと、各ポイントを周るのにも便利でした。でも、他県ナンバーの車は自分たちだけだったと思うw ですよねー、そんな派手な観光地ではないので。でも結構居心地はよかったかな。

 

Hanazono

花園川の様子。渡渉してこのヤブ山のなかを探したw

 

2022年5月 8日 (日)

灰鉄輝石(長野県川上村甲武信鉱山)

Hedenbergite CaFe2+Si2O6  珪酸塩鉱物

 

Hedenbergite_kobushim_02

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甲武信鉱山の代表的な産物のひとつ、灰鉄輝石です。

ここではcmレベルの大きな結晶がごく普通に見つかるので、とても感動するのです。大きなものほど透明感がなく、黒色の柱状結晶になります。小さいものは緑がかった透明感のある結晶の束になっていることが多いです。

 

この前湯沼鉱泉に行った時、電気が止まっていて、真っ暗でしたw

最初は行く予定ではなく、廻り目平でテントを張るつもりだったんですが、ここは奥秩父・金峰山や小川山などへの登山口であるだけでなく、岩系の人たちの聖地みたいなところでもあって、いつも混んでてにぎわってるんですよねぇ。確かに居心地のいいところです。いっぱいでもう入れなかったので、それじゃあと湯沼鉱泉に行ってみたら昼なのに中は真っ暗。。。(それでも宿泊している人はいたらしい)

それで駐車場にテントを張らせてもらいました(もちろんそれなりのお礼はしてますよ)。おそらく阿鼻叫喚であっただろう廻り目平と違って、実に静かなものでした。ねこやご主人が様子を見に来たりしてw そもそも千曲川の最上流域にある川上村は、標高1200mを越えた高所ですので、夏の居心地は最高なのですよね。

次は普通に泊まりたいですが、正直いつまで営業しているか心配ではあります。

甲武信鉱山近辺は、奥秩父でもほとんど人の訪れない地域で、山登りとしてもちょっと興味があります。下の林道から稜線まで尾根伝いに行ってみたことがあり、岩稜や、ちょっと試しで掘ってみたような跡があったりと、なかなか面白かったのですが。。。標高を上げると、シャクナゲのヤブになってきて、おそろしくやっかいで時間がかかるので、途中であきらめて沢沿いのジグザグの鉱山道に下りたことがあります(下りるのもルート探しが必要ですが)。

シャクナゲのヤブというのは、まあとにかく最低最悪のヤブで、個人的にはその意味でハコネダケ(箱根あたりに密生しているササ)と双璧ですかねw 絶対先に進めさせないぞという強い意志を感じます。花はきれいですけどね。。。

一番上の坑口まで行くことがあったら、そのまま稜線まで割とすぐに登れるので、石探しの合間に行ってみるといいかもしれません。長峰とその北の1978峰(険しい岩のピークなので登るのは大変かも)の間に、地形図にも出ていない小さな岩の突起があって、眺めもよくていいお休みどころになっています。

 

Kobushim_01_20220508204601

甲武信鉱山の上の稜線から、左:金峰山、中央の低い鞍部:八丁平、右:小川山と屋根岩。

 

2022年4月17日 (日)

種山石?(埼玉県飯能市岩井沢鉱山)

Taneyamalite (Na,Ca)Mn2+12(Si,Al)12(O,OH)44 珪酸塩鉱物

Taneyamalite_iwaizawam_01

 

種山石。。。ではないかと思うのですが、はたしてどうか。。。

岩井沢鉱山といえば、ぜひとも見つけたいのがこの種山石。熊本県の種山鉱山と、岩井沢鉱山で発見され、1981年に報告された日本産のマンガン系の新鉱物です。黒緑から茶褐色の繊維状で、脈状に分布することが多いが、種山鉱山のものは鉄分が多くて黒味が強く、岩井沢のものはマンガン成分が多くて黄色が強いとか。

日本では、他にも四国のマンガン鉱山等で産出しますが、日本以外ではアメリカのカリフォルニア周辺でしか見つかっていない珍しい鉱物です。種山石よりも数年前にアメリカで発見されたハウィー石(Howieite: Na(Fe,Mn)10(Fe,Al)2Si12O31(OH)13)という鉱物の仲間ですが、こちらも種山石とほぼ同じ場所でしか見つかっていない鉱物です(こちらは岩井沢では確認されていない?)。

何かは分からないのですが、繊維状ではないが似たような色合い(透明度さまざま)の箇所(大抵脈状に入っている)も多く、ちょっと自信ないですけど。。。

 

子どものころ西武沿線に住んでいたので、奥武蔵は行きやすいということでよく訪れていたのですが、その後引っ越したり山に行かなくなって長いこと離れていました。最近は石への興味もあって、ちょくちょく行くようになったのですが、何となく懐かしく感じたのが、地面を踏む感覚でした。もちろんあちこちから見える武甲山の姿も懐かしい(でもこんなに削れてなかったような記憶。。。)のですが、地面を歩く感触が、たとえば丹沢や奥秩父、伊豆なんかとは全然違うんですよね。言葉にしようとすると難しいのですが、なんとなく乾いているのにじっとりとしていて滑りやすい感じというか。。。ようするにこれはチャート系の感触なんですね。奥多摩なんかでも同じ感触があります。

歩く感触が、その地域の岩質で明らかに違うというのは、間違いなくあるんですが、あまり聞きません。花崗岩の感触と、伊豆の白浜層の岩の感触の違い。。。三浦半島と千葉の鋸山は似てるとか。。。言葉にしずらい、数字で表現できないもので、鉱物の光沢の違いに似ているかもしれない。光沢の表現というのも、なんというか、わかるようなわからないような。。。けっこう謎なところがありますよね。なめて味で判断の一助にするとか、もしかしたらあるんだろうか(まあこれはやらないほうがいいと思いますがw)。触感の違いというのも役にたちそうな気がしないでもない。

もしかしたら犬系の動物だったら、匂いで地域の差、地質の差などを感じているのかもしれない。そのあたりをうまく表現する方法が見つかると、便利だし面白そうですが。。。他人とその差を共有することがはたしてできるのか。

でも、色というのも、はたして他人ときちんとその差異を共有できているのか。左右の目で色がちょっと違って見える人もいますし、自分は左右の耳でかなり聞こえ方が違います。

こう考えていくと、実は人によってまったく認識する世界の姿が違うのではないか、すべての人のコミュニケーションは勘違いによって成り立っているのではないか、という疑問すら出てきてしまうので、ここで話を中断しておこうと思いますw

 

2022年4月 6日 (水)

透閃石?(山梨県南巨摩郡身延町本栖湖周辺)

透閃石 Tremolite ☐Ca2(Mg5.0-4.5Fe2+0.0-0.5)Si8O22(OH)2 珪酸塩鉱物
緑閃石 Actinolite □Ca2(Mg4.5-2.5Fe2+0.5-2.5)Si8O22(OH)2 珪酸塩鉱物

 

Tremolite_motosu_01

Tremolite_motosu_02

Tremolite_motosu_03

 

透閃石とか緑閃石とか、その類ではないかと思うんですが、まあはっきりとはわかりません。

あんまり緑っぽくないし、以前緑閃石は書いたことがあるし、透閃石にしたいかな? まあそうかもしれないことにしとこうかな? 的な。でもきらきらとした繊維状の様子は、なかなか立派です(小さいですが)。酸化して茶色くなってしまっていますが、それもまた趣きがある。

鉄分が少ないと透閃石、鉄分の量が増えると緑閃石になりますが、当然これは分析しないとわかりません。茶色に錆びているところを見ると、これは鉄分が多いのだろうか。だとしたら緑閃石としたほうがいいのかもしれませんが。。。まあいいやw

採集したのは、本栖湖畔・川尻鉱山そばの沢を少し上流に登ったあたり。これがついていた石は黒く緻密でかちかちに硬く、泥質ホルンフェルスのような感じ。鉱山のズリ跡、坑道付近ではまったく見かけない石です。沢では、鉱山産の鉱石様の石は一切見られません。地質図を見ると、「海成層 泥岩 前期中新世後期-中期中新世付加体」とのことなので、多分泥岩が変成されたものなのでしょうか。鉱山跡はすぐそばですが、玄武岩質となっていて、ちょうど地質の境界になっているみたいです。

泥質のホルンフェルスには、菫青石、紅柱石、珪線石などがよく見られるそうです。変成の温度、圧力によって、生み出される鉱物が変わってきます。この石も拡大すると、きらきらした結晶が表面にいっぱい見えますが、なんなのかよくわかりません。とても柔らかいところを見ると、上記の鉱物ではなさそうですが。。。

他にも、黄鉄鉱か黄銅鉱らしき、きれいな円形皮膜状にへばりついた金属光沢の部分も見えます。これは一体どうやって生成されたのだろう。場所によっては多分黄銅鉱が酸化したのか、鮮やかな紫や青に光っているところもあって、にぎやかな石です。

 

Pyrite_motosu_02

 

鉱山跡などから鉱物を探すのがまあ一般的なのでしょうが、個人的には、鉱山というわけではないごく普通の山の沢の石から面白い鉱物を見つけるほうが好きです。なんということもない粒子状ほどの小ささの結晶でも(たとえそれが黄鉄鉱とかごくありふれたものであっても)、思わぬところから見つける方が意外性があって、楽しいです。でもここではこれが産出する、という情報がないので、同定するのが難しいのが困るのですよねぇ。。。

やはり鉱山というのは人為的なもので、それはそれで面白いし楽しみ方も大きいのですが、人の手によらず風雨で山が崩れて沢になり、岩が露出してそこから自然に珍しい鉱物が顔を出す。。。というほうが、自分の好みということなのでしょう。別に変らないだろうと言われても、好みなのでいかんともしがたいのですw 鉱山というのは山を深く掘り、傷つけるものですからね。山の神さまを傷つけているような気もして、いまいち気持ちがもやもやする感じ。

沢には、山の侵食物がすべて集まります。基本的に、沢で石を探すのですが、ポイントがよく分からない時には、上流に向かって遡りながら、分岐ごとに石を調べて追っていったりすることもあります。

現在では堰堤のない沢などほぼ存在しないので、なかなかうまく追っていけないことも多いのですが、この堰堤そのものも、なかなか面白いのですよね。びっくりするような険しいところにも、いろんな堰が作られていて、びっくりします。時代もさまざまだし、石積み、木製、石と木の合わせ技、スリットダム(スリットで、大きな岩だけをせき止める)など、その種類の多さには目を見張るものがあります。ダムを見て回る趣味というのもありますが(ダムカードとかありますよね)、堰堤というのも、そういう対象に十分なりうるものだと思います。

台風などによる土石流の防止機能を担う重要な施設というだけでなく、土砂流出しなくなることによる川原や海浜の消失というような面など、自然と人間の活動のバランスの難しさを感じさせるという点でも、もっと注目されてもよいのではないかと思います。

石に飽きたら、堰堤の写真でも撮って回るのも面白いかなw

 

2022年2月11日 (金)

沸石(神奈川県足柄上郡林道秦野峠・高松鉱山周辺)(菱沸石、濁沸石、輝沸石)

菱沸石 chabazite Ca(Si4Al2)O12・6H2O 珪酸塩鉱物
濁沸石 Laumontite CaAl2Si4O12・4H2O 珪酸塩鉱物
輝沸石 Heulandite (Na,Ca)2-3Al3(al,Si)2Si13O36・12H2O 珪酸塩鉱物

 

Chabazite_hadanotoge_01

Chabazite_hadanotoge_02

 

Heulandite_hadanotoge_01

 

丹沢山地の南部域で採集した沸石です。

1~3枚目は、林道秦野峠付近の産。松田町の寄(やどろぎ)・稲郷と、玄倉をつなぐ林道の峠です。

1、2枚目の、四角くちょっと表面がマットがかったような半透明な菱沸石。見る機会の多いありふれた沸石ですが、これはちょっと他のと違った雰囲気で、表面の質感もてかてかした感じじゃないし、辺はシャープだけれど、面はちょっと膨らんだ感じで、面白い。くずきりみたいですごくおいしそう。

2枚目も同様ですが、先端を斜めにすぱっと切った刀状の小さな結晶は、濁沸石。

3枚目は、輝沸石。球状のかたまりから四方八方に結晶が成長しています。

 


(2022/2/24追記)

この菱沸石としたものですが、方解石ではないかという指摘をいただきました。今度調べてみるつもりですが、とりあえず念のためにここに追記をしておきます。確かに方解石っぽい感じもするのですよね。。。


 

Laumontite_takamatsum_01

 

林道秦野峠から南に延びる稜線を3kmほど辿っていくと、高松山です。高松鉱山近くの沢(以前の忍石海緑石?の項と同じ採集場所)では、4枚目の写真のような濁沸石の結晶がたくさん見られます。

成分式を見るとわかるように、沸石は水分子を多く含んでいますが、濁沸石は他の沸石と違い、空気に触れた状態でこの水分子が抜けてしまうので、放置しておくと白く濁っていき、粉状に分解してぼろぼろに崩れてしまいます。保存するためには水の中に入れておいたりしないといけません。

つまり、濁沸石の多い岩盤というのは、崩れやすいということですね。実際、林道秦野峠あたりの岩はもろくてすぐに崩壊するので、すぐ通行止めになったりします(今もダメかも)。露頭のそばにいても、自然にぽろぽろと小さな岩の欠片が落ちてくるので、結構怖かったり。あれは濁沸石のせいかもしれない。

現在高松山の南麓では新東名のトンネル工事が進められていますが、昨年末(2021年12月)、新東名の工事が難航しており、完成予定が再延長されるというニュースが流れました。もっとも難航しているのが、全長2.9kmの高松トンネル。高松山というか、その南の山上にある高松集落の下あたりを通るトンネルですが、尺里川をさかのぼって高松鉱山に行く途中で工事現場を通ります。

 

Hisarigawa_01

 

トンネルを掘ったあとの大量のズリはどこにあるんだろう、見てみたいなあ、マンガン鉱石とかあるかも! などとのんびり考えながら通り過ぎましたが(笑)、かなり苦労していたのだなあ、すいません。濁沸石の脈とか多そうだし、関係あるのかな?

 

松田町の寄は、沸石の産地として有名なようですね。寄のすぐ北・稲郷にも、マンガンが出た稲郷鉱山があったようです。枕状溶岩が見られる地域でもあります。

寄から山北の八丁地域まで、明治頃まではいくつかの生活道が山を越えて通っていました。花嫁が歩いて通った道ということで、はなじょろ道と言われていましたが、最近廃道になっていた古道が整備され、歩きやすくなったようです。山の上まですべて植林に覆われて暗く、正直登山としては魅力に欠ける山域といわざるを得ないのですが(ただこの周辺の植林は整備が非常にきちんとしていて気持ちはいいのです)、山の中に仏像などの遺構も多く、まあ興味の方向を変えてみれば面白い地域であるといえるのかな。。。でも、高松山の頂上だけは伐採された眺めのいい草原で気持ちいいですよ。

寄も、行政的には「やどりき」という読みのようですが、自分はずっと以前から「やどろぎ」とよんでいました。変な名前ですね。植物のやどりぎからきているのでしょうか。ロウバイ園で有名ですが、見に行ったことはありません。むしろその時期は混むので避けます。ちなみに、町の中を流れる川は、中津川。また中津川か。。。

林道秦野峠は林道上の峠ですが、旧秦野峠はまた別の場所です。峠を越える道は、痕跡はあるけれど辿ったことはないのでどうなっているかわかりません。この周辺は緑のきれいな緑色凝灰岩が多く、激しい崩壊地ばかりです。

個人的には、旧秦野峠から鍋割山までの稜線は、丹沢でも一番のマイフェイバリットですね。伊勢沢の頭の明るい草原、檜岳(ひのきだっか。ドッケなどと同じ岩山を意味する言葉に「岳」をあてたらしい)のブナ林、雨山峠付近から石英閃緑岩域に入り、崩れやすく険しい地形となっていきます。真っ白な岩と、馬酔木やコケの緑が美しい地域。人でごったがえす鍋割山の頂上直前まで、人もそんなに多くなく、変化に富んだ地質と植生が続きます。何度行っても飽きない地域です。

 

Hinokidakka_01

檜岳のブナ林

 

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