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2021年5月 9日 (日)

マンガンパイロスマライト(栃木県日光市足尾町久良沢鉱山)

Pyrosmalite-(Mn) Mn2+8Si6O15(OH,Cl)10 珪酸塩鉱物

 

Pyrosmalitemn_kyurasawam_01

Pyrosmalitemn_kyurasawam_02

Pyrosmalitemn_kyurasawam_03

 

足尾銅山東部の久良沢鉱山で見つけた、マンガンパイロスマライトの結晶。

世界でもかなり稀な鉱物ですが、足尾山地には産出地が何か所か知られていて、特にここ久良沢鉱山では鉱石として採掘するほどだったそうです。マンガンパイロスマライト目的の鉱山は世界でここだけだったみたい。

有名な足尾銅山(備前楯山周辺)は銅の鉱山でしたが、銅山からすぐ南、足尾山地から赤城山東麓にかけてマンガン鉱床が広がっていて、ここや以前紹介した茂倉沢鉱山(バラ輝石鈴木石テフロ石?ロスコー雲母)もそのうちに含まれます。

最初に見つける前は、よく似たバラ輝石とあまり区別がつかないのですが(久良沢鉱山は結晶質のきれいなバラ輝石が多い)、一度見つけてどういうものか分かると見わけがついてきます。現地でルーペだけで判別するのはきついですが、顕微鏡で探せば結構見出せます。さすがに鉱石として採掘していただけはありますね。

それでもきれいな六角板状の結晶を見つけるのはなかなか大変です。というか、採掘していたくせに、ズリから見つかっていいんでしょうかw 普通掘っていた鉱石はズリからほとんど出ないものだと思いますが。。。

一方向への劈開がはっきりしていて、光を反射してまるで雲母のような光沢があります。色はバラ輝石のようなピンクから、鉄分が多くなってくると緑や灰色がかったような色に変化してきます。マンガンより鉄のほうが多くなれば、鉄パイロスマライトとなる。

2枚目の写真はほぼ全画面が結晶の集まった部分なのですが(1枚目は一部を拡大して横から写して結晶の形を見やすくしたもの)、上部はピンク色をしているのが、下になるにつれ、だんだんと白く不透明に変化していっているのがわかると思います。結晶の形は六角板状のままなので、全部マンガンパイロスマライトだと思うんですが、成分の違いでしょうかね。白くなるのはマンガン成分の多寡によるものかなぁ?

 

久良沢鉱山は、足尾駅あたりで渡良瀬川に合流する内ノ篭川の上流・久良沢にあります。沢から山の急斜面を数十メートル登ったところに3つの坑道があり、そこからズリが沢になだれ落ちています。坑道によって、パイロスマライトの鉄分に若干の違いがある、つまり色にも違いが出てくるようですが、自分は坑道の中で採集したわけではないので、確認したわけではありません。

一番上の坑道が一番大きいのですが、ほぼ竪坑なので、これは怖くてとても入る気になりませんねw

坑口まで斜めに登る踏み跡がありますが、下に人がいる際は落石には注意が必要です。沢まで一気に石が転げ落ちる可能性が高い急斜面なので。

 

Kyurasawam_01

一番上の大きな坑道口。ほぼ下を向いて撮影している。

 

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