最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« マンガン斧石(埼玉県秩父市秩父鉱山) | トップページ | 燐灰石(山梨県道志村道志川流域) »

2021年3月23日 (火)

黄鉄鉱(静岡県河津町河津川流域S鉱山)

Pyrite FeS2 硫化鉱物

 

Pyrite_izusm_02

Pyrite_izusm_01

 

一番最初の記事、黄鉄鉱(静岡県河津町河津川流域)の上流の鉱山跡で採集したものです。先に拾った黄鉄鉱は、この鉱山跡から流れてきたんですね。

 

そのあたりに鉱山跡があったという話をネットでちらと見て、いろいろ調べ探しました。あまり名の知られた場所ではないので、とりあえずS鉱山ということにしておきます。まあ記事を見れば、知ってる人は「あああそこか」と見当つくと思いますが。。。

山の中で若干沢歩きあるいは廃道辿りしなければならず、伊豆にしては割と行きにくいこと、あるいはもしかしたら大したものが出ないとかの理由で、人があまり訪れた形跡が見られません。伊豆半島の鉱床を列記した櫻井欽一の「伊豆半島の鉱物」(『伊豆半島 IZU PENINSULA』東海大学出版会、1972年)を見ても、取り上げられていないですね。

あるらしい、という段階からうまく見つけ出せると、テンションあがります。あらかじめ地形図を見て、ここにあるはずだと予想した場所に実際にあると、なおさらです。『ロストワールド』のチャレンジャー教授になった気分が味わえます。まあ、伊豆にはまだ知られていない鉱山あとやポイントなんて、まだまだいくつもありそうな気もしますけれど。

S鉱山では、沢沿いに約250mにわたって坑道やズリが残っています。自分が見た限りでは、坑道跡は、上流域に3~4、中流域に2、下流域に1。中流域の坑道がもっとも大きく、立派でした(下の写真)。ズリは下流域と上流域に2か所ほどありました。沢沿いに一応経路あとも残っていますが、当然のことながら、崩れかけた場所多数。でも、そんな急峻な沢ではないので(2~4メートル程度の落差の棚がいくつかあります)、そんなに苦労はしませんでした。

 

Izusm_01Izusm_02

左:下のズリに打ち捨てられた軌道のレール。
右:一番大きな中流域の坑口。入口のところに登り階段がある。

 

Izusm_03

上流の坑道群。

 

上と下のズリでは、見られる石にかなり違いがありました。

下のズリでは、石英(小さな水晶)、方解石、黄鉄鉱などが中心。写真の五角十二面体の黄鉄鉱は、ここの産です。やっぱり下流で見つかるものより、ずっと大きいしきれいだなあ。母岩はグリーンタフでしょうか。

上のズリでは、多分銀黒を含んだ石英(他の伊豆の金銀鉱山でよく見かけるものです。水晶はほとんどついてない)、黄銅鉱、黄鉄鉱(こちらのは六面体です。一面が湾曲したようなものが多いみたい)、硫砒鉄鉱? 方鉛鉱? それに、ズリの表面が緑色で染まっているところがあります。孔雀石ですね。上のズリには銅が多く含まれているみたいです。孔雀石も結晶はミクロサイズばかりでしたが。

それほど珍しいものを見つけたわけではありませんが(というか、どんな鉱物があるか情報があまりないので、はっきりと確定しにくいです)、ズリによって違いがあるということは、他にもいろいろ出そうな気がします。ここにはテルル、ビスマス系はないのかな? なんとなく亜鉛系の鉱物も出そうな気がする。

機会があれば、もうちょっと枝沢とか斜面など、引き続き探してみたいことろです。

 

« マンガン斧石(埼玉県秩父市秩父鉱山) | トップページ | 燐灰石(山梨県道志村道志川流域) »

○静岡県」カテゴリの記事

▽硫化鉱物」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« マンガン斧石(埼玉県秩父市秩父鉱山) | トップページ | 燐灰石(山梨県道志村道志川流域) »