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2021年1月29日 (金)

パウ石(静岡県下田市稲生沢川流域)

Poughite Fe3+2(Te4+O3)2(SO4)・3H2O 酸化鉱物

 

Poughite_rendaiji_01

 

またまた稀産鉱物の宝庫、河津鉱山由来の、珍しい鉱物です(多分)。

最初微細な水晶の晶洞の中に見つけた時はキントレ石かと思ったのですが、キントレ石はもっと錆びて赤茶けた水晶などにくっついているイメージなので、ちょっと違和感がありました。さらにいろいろ調べているうちに、見つけました。それまでまったく聞いたことのなかった名前です。河津鉱山の黄色い鉱物ということで、やはりテルル系。

模式地は、テルル鉱物を多産したメキシコのモクテスマ(Moctezuma)鉱山。モクテスマというのは、アステカの国王の名前で、ナワトル語で「若き君主」の意だそうですが、モクテスマという町の名前がどのような経緯でついたかはわかりません。1968年、ゲインズ(Richard Venable Gaines)により、アメリカの鉱物学者・パウ(Frederick Harvey Pough、1906-2006 )に因んで命名されました。パウは、アメリカのいくつかの博物館長を務めた人で、Peterson Field Guide to Rocks and Minerals などの著作があります。

日本では河津鉱山のほか、北海道の手稲鉱山、小別沢鉱山で産出するようです。

 

それにしても、河津鉱山(蓮台寺川)の多彩な産出っぷりは、まったくびっくりします。ちょっと川原から拾ってきた石を、とにかく細かく割って顕微鏡でじっくり見ていくのが、ほんとうに楽しい。何かしら見つかります(もちろん、どういう石を拾うかが重要なんですが)。

ふと思ったんですが、蓮台寺川は下田市で、河津町からは結構離れているのに、 どうして「河津」鉱山なんでしょうかね。おかしくないですか。かなり範囲が広いとはいっても、蓮台寺川流域は全部下田市の範囲だし、車で県道414号を河津に向かっても、かなり距離があります(現在、新しくトンネルが掘られて、バイパスが建設されていますね)。どう考えても、ここを河津鉱山というのはおかしい。個人的には、河津といったら天城の南麓という感じで(登り尾、猿山、三筋山など、つまり河津川流域)、南伊豆の下田とははっきり別地域というイメージなんですよね。

1600年ころにはもう掘られていたようですが、昔はこのあたりも河津と呼ばれていたんでしょうか。やはり古い縄地鉱山あたりとまとめて認識されて、一緒に河津呼ばわりされていたとか? あるいは、昔はもっとずっと広い範囲で採掘されていて、河津川の周辺まで鉱山地域が広がっていたのか? もしそうならば、蓮台寺と河津の間の山間部、特に稲梓の西側周辺の山では石関連の話を聞きません(加増野や青野まで行けば鉱山跡があります)が、ちょっと気になりますね。。。

 

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