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2020年10月21日 (水)

ぶどう石(山梨県身延町杉山)

Prehnite Ca2Al(Si3Al)O10(OH)2 珪酸塩鉱物

 

Prehnite_iwakake_01

Prehnite_iwakake_02

Prehnite_iwakake_03

 

下部温泉のそば、栃代川の、有名な産地のぶどう石です。

普通は岩欠のぶどう石といわれますが、住所的には岩欠ではなく杉山となります。産地の直前に杉山橋を渡りますが、その橋の直前までが岩欠で、そのあとは毛無山までずっと杉山です。

ほんのりと緑(~青)に染まった板状結晶が放射状に集合して、まるでぶどうの実のような姿をとることが多いということで、日本ではぶどう石と呼ばれています。色のついていないものも多いですが、無色だちょっとつまらないので、やっぱりシャインマスカットみたいな色のものがいいですね。海外産の写真などを見ると、確かにぶどうのように見えるものがありますが、日本で産出するものはそれほどぶどうっぽい感じはしません。

ここのぶどう石も結晶粒が大きいので、それほど「ぶどうみ」はないのですが、ルーペや顕微鏡で見ると、四角の板状結晶が少しずつズレながら積み重なっているのがはっきりわかります。

ちなみに1枚目の写真は色味がちょっと他と違いますが、これは光源が太陽の光だからです。朝の日光にきらきらしてとてもきれいだったので、思わず写真にとってみたのですが(カメラ本体でのマクロ撮影)、ほんのりと赤味がさして、あたたかみのある感じですね。

 

洋名は、喜望峰のオランダ植民地に駐在していたプレン大佐(Hendrik Von Prehn、1733-1785)に由来するらしいですが、和名のほうが全然いい名前ですね。プレナイトの由来を聞かされても、正直それがどうしたという感じです。イメージを喚起する「ぶどう石」には言霊が宿りそうだけど、「Prehnite」では単なる記号で名が体を表しておらず、化学式を覚えた方がよほどましかもしれないw

 

採集した現地では、台風による大雨の翌日だったため、川が増水して石を探す範囲が狭まっていたようで、結構苦労しました。当然、気になる対岸にもとても渡渉できず、川沿いの崖のあちこちから滝のように水が流れ落ちていました。それでも、いくつかのぶどう石を含む石を見つけることができました。ネット上では絶産に近いという言葉もちらほら見られたのですが、やはり絶産などということは滅多にあることじゃありませんね。

Tojirogawa

 

あとここに行くときには、すぐそばの下部温泉にある金山博物館がおすすめです。この一帯の金山のことを知ることができます。栃代川の上流部にも、栃代金山というのがあったようです。あまり詳しく調べられてはいないようなのですが、ちょっと気になりますね。まあ金山周辺というのは、鉱物的にはそれほど面白くないことが多いのだけれど。。。

地形図には栃代から毛無山に行く道、雨ヶ岳と仏峠の間を越えて本栖湖に出る道が描かれていて、まあ十中八九廃道でしょうけど、一度探索してみたいところです。

 

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