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2020年10月15日 (木)

(硫)テルル蒼鉛鉱(長野県茅野市向谷鉱山)

テルル蒼鉛鉱 Tellurobismuthite Bi2Te3 硫化鉱物

硫テルル蒼鉛鉱 Tetradymite Bi2Te2S 硫化鉱物

(都茂鉱 Tsumoite BiTe 硫化鉱物)

 

Tetradymite_mukaidanim_01

Tetradymite_mukaidanim_02

 

向谷鉱山の銀白色金属光沢鉱物です。テルル+蒼鉛系の鉱物だと思います。石英に埋もれた感じで、周りに散りばめられている黄色いのは蒼鉛土でしょうか。

候補としては、テルル蒼鉛鉱、硫テルル蒼鉛鉱、都茂鉱の3つですが、とりわけ稀産の都茂鉱以外のどちらかではないかということで、タイトルはそのようにしました。

 

向谷鉱山で産出する銀白色金属光沢の鉱物は、ほとんどは硫砒鉄鉱だろうと思います。いろいろなサイトや本を見て、自分なりにその判別方法をまとめてみました(向谷鉱山での場合です。他で通用するかどうかは分からない。蓮台寺川流域では、ちょっと通用しないみたい)。

硫砒鉄鉱もビスマス‐テルル系鉱物も、色はきらきら輝く光沢の強い銀色~鋼色。

硫砒鉄鉱は、表面がでこぼこ、がさがさしていて、荒い感じ。きれいな結晶の表面は割となめらかだが、この場合の銀色は艶消しの銀色になる。ビスマス‐テルル系鉱物は、表面がとてもなめらかな部分を含み、その部分は鏡面のように平ら。

結晶が細かい場合、ひし形の反射光が見えたら、硫砒鉄鉱。

都茂鉱も結晶粒が細かく、脈状に密集することが多い。

蒼鉛土がすぐそばにある場合は、ビスマスを含む鉱物と思われる。

 

少なくとも、硫砒鉄鉱とビスマス‐テルル系鉱物の違いは何となく分かるような気がしますが、それ以上の違いは、なかなか判別できないですね。。。これにヘッス鉱(銀とテルルの鉱物)やアルタイ鉱(鉛とテルルの鉱物)なども加わると、もう無理という感じです。

今回の写真の場合、蒼鉛土らしきものもそばにありますし、表面がとても滑らかなので、ビスマス‐テルル系鉱物、しかも多分都茂鉱ではない、と考えました。ただいくつかの種類のビスマス‐テルル系鉱物がすぐ隣合わせになっていることも多いようですし、特に2枚目の写真は都茂鉱の可能性もあるのではないかとも思うのですが、どうでしょうね。。。見ただけでは分かりませんので、まあここまでが精一杯かな。

 

ところでデジタル鉱物図鑑だと、硫テルル蒼鉛鉱、テルル蒼鉛鉱、都茂鉱の3つはどれも硫化鉱物の分類になっているのですが、後二者は硫黄(S)が含まれていないけれども硫化鉱物でいいの? ふと疑問に思って調べてみたら、硫黄のかわりに、砒素、セレン、テルルなどが金属元素と結合した鉱物は、性質が硫化鉱物と似ているのでひとまとめにすることもある、とのこと。

なんとなく分かったような分からないような。。。そんなに種類も多くないので、無駄に分類を増やすよりはまとめちゃったほうが取り扱いやすい、とかそういう感じなんでしょうか。

まあまたひとつ新しいことを覚えたので、良しとしましょう。

 

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