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2020年8月23日 (日)

デューク石(長野県茅野市金鶏金山)

Dukeite Bi3+24Cr6+8O57(OH)6・3H2O 酸化鉱物

 

Dukeite_kinkeim_01

Dukeite_kinkeim_02

 

金鶏金山の、クロムとビスマスを含むデューク石。

鮮やかなレモンイエローの球顆状の結晶が割れた状態です。2枚目の写真は、割れた断面を拡大。周囲の黄色い部分も、同じデューク石かどうかはよくわかりませんが、石の割れ目から、別の球顆状結晶もちら見えしています(もちろん怖くて割ったりできませんがw)。

小割した金鶏金山の石を顕微鏡で確認していて見つけた時、そのあまりの鮮やかさに思わず声が出てしまいました。稀産鉱物すぎて、アウト・オブ・眼中、探してもいなかったのですが、異様なくらいに存在感があります。

デジタル鉱物図鑑で、クロムとビスマス(蒼鉛)を含む鉱物を検索すると、このデューク石とクロム蒼鉛石の2種しか出てきません(どちらも写真なし)。クロムとビスマスの両者が併存する環境が、めったにないために、稀産鉱物となっているわけです。金鶏鉱山の石は、もともとクロムを含んでいたところに、後からビスマスを含む熱水がきて反応したらしいですが、いずれにせよ、非常に珍しい環境により生成された珍しい鉱物ということですね。クロム蒼鉛石にいたっては、ネットで検索してもカラー画像すらありません。

アメリカ・ノースカロライナのデューク大学で保管されていた、ブラジル・ミナス・ジェライス・Posse鉱山産のプッチャー石の標本から発見されたそうです(2000年報告)。命名は、アメリカのメアリー・デューク・ビドル財団あるいはデューク大学にちなんだもの。デューク大学の名前の元になったデューク一族(大学への経済的支援をした)の関係者だと思いますが、詳細は知りません(アメリカは、こういう政治家とか資産家とかにちなんだ命名が多いのか? 文化の違いというありがちな言葉だけで済ませてしまっていいのかどうか、最近は疑問に感じている)。

(「メアリー・デューク・ビドル財団」で検索したら、なんか怪しげな本にあたってしまったので、やる気をそがれてあやふやな笑みを浮かべつつ、そこで調べるのをやめることにしましたw まあね、別に詳しく調べる必要もないしねw)

世界でこの石が報告されているのは、発見された標本の産地・ブラジルのPosse鉱山、フランスのLe Val-d'Ajol、そして日本の金鶏金山の3か所だけです。Posse鉱山というところで今でも見つかるのかどうかは分からず。フランスは、詳細はまったくわからず。論文が複数ありはっきりしているのは日本の金鶏金山だけで、今現在でも発見できる可能性があるのは、ほとんど日本のみという感じなんでしょうか。

 

金鶏金山では、自分はビスマス系らしき部分はほとんど見つけられなかったのですが、多分ちょっとした場所の違いなのでしょうね。露頭の位置がちょっと違えば、転石の位置もかなり変わってきますし。

金鶏金山はもう一度行って、じっくり探してみたい場所のひとつです(向谷鉱山もまだ行ってない)。

 

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