ラムスデル鉱(静岡県下田市寝姿山)
Ramsdellite MnO2 酸化鉱物
下田・寝姿山のラムスデル鉱の針状結晶です。
下田市街から見える、寝姿山ふもとの怪しげな朽ちかけたお城(別に戦国時代からあるわけではないw)の脇を登っていって、山の中のヤブに入っていくと、黒い脈が走った暗紫色の流紋岩がごろごろ転がっていていて、それを割ると銀色に輝くきれいな脈があらわれます。それがラムスデル鉱。外の黒い脈もラムスデル鉱なのですが、外気にさらされていると黒くなってしまうわけですね。
大抵は流紋岩の隙間に脈となっていたり、固まりだったりしますが、たまに上の写真のような針状結晶もあって、個人的にはかなり好きな鉱物です。
こちらは、写真の下部に四角柱状の自形結晶が埋もれてますね。
上部の腎臓状になったのもラムスデル鉱でしょうか。下の結晶とまったく同色で、形状のみの変化に見えます。
ここでとれるのはラムスデル鉱と、それが風雨にさらされて黒くなった軟マンガン鉱とエヌスタ石、それに細かい水晶しかないようです。最初の写真の細かい針状結晶が集合したものかと思いますが。。。デジタル鉱物図鑑の軟マンガン鉱の項目には、腎臓状の写真も掲載されていますね。
こんなふうに、放射状のものもありました。球状に集合したものの断面という感じでしょうか。
いろいろな産状があって、楽しいですね。
下田は、市街北東のはずれには高根山鉱山跡もあり、こちらもなかなか面白いです。どちらも近辺には駐車場等ありませんので、駅の近くの駐車場に車を置いて、歩いて巡ることになります。特に高根山鉱山は住宅地すぐそばなので、無断駐車等はしないようにする必要があります。そんなに離れていないのに、産出する鉱物は全然違うのが面白いです。
河津鉱山も高根山からそんなに離れていないところにありますが、こちらは残念ながら立ち入りはできません。自分も行ったことはありません。こういったことにならないよう、あとの世代の人たちのことも考えて、乱獲や近隣の人たちへの迷惑行為にならないよう、気を付けて行動しないといけませんね。
ちなみに、車だったら下田からすぐ行ける爪木崎も、おすすめスポット。灯台付近ではすばらしい柱状節理が見られますし、東側の海岸では、岩場に石英脈が走っていて、小さな水晶がいっぱいついているのを見ることができます(公園内なので、ここは見るだけですよ!)。
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