鉄礬柘榴石(山梨県富士河口湖町毛無山)
Almandine Fe2+3Al2(SiO4)3 珪酸塩鉱物
有名な産地のザクロ石です。
白っぽい長石と石英の石に、濃赤黒のザクロ石が点々と入っていて、登山道のある毛無山の南尾根下部にも、普通にごろごろ転がってます(別の尾根上に露頭もあります)。でも、小さいので、ちょっと石を拾って見ても、多分気づかないと思います。ほとんどの登山者は、知らずに踏んづけて登ってるでしょう(自分も昔はまったく知らずに登ってましたw)。
2ミリ以下程度のものしかないのですが、拡大すると、実にきれいな形状で、シャープな結晶であることがわかります。
ザクロ石は同じ原子配列で、原子の種類が異なるいくつかの種類がありますが(類質同像)、日本名を覚えると、何の原子でできてるかも、いつの間にか覚えてしまうという、超便利仕様です。それを知った時、最初に名前をつけた人は頭いいわーと思ったw
鉄礬柘榴石の鉄は鉄。礬はミョウバンのバン(この場合、アルミニウムのこと。アルミニウムはミョウバン〈英:Alum〉から発見されたことで名付けられたとwikipediaに書いてありました。なるほど!)。
他には満礬柘榴石(満はマンガン)、灰礬柘榴石(灰は石灰の灰、つまりカルシウム)、 灰鉄柘榴石 、苦礬柘榴石(苦はマグネシウム。味的に苦いかららしい) などがあります。
鉱物の発見地を名前につけるとかならまだしも、発見者の名前からつけたりするのに比べると、実に気がきいてますよねぇ(小惑星に発見者の名前をつけるのは、独断と偏見で全力で認めますw)。
(追記:ちなみに今は、発見者が自分の名前をつけるのはNGらしい。新鉱物に人名がついている場合は、過去の学者などへの献名ということになる。)
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